わしじゃ。立川流のわしじゃ。お主、ほんに久しぶりじゃのう。こうして名を呼ぶのも、いつ以来かは定かではないが、まあ、そのあたりは深く考えぬことにしておこう。元気でおったか？ わしのほうはといえば、元気といえば元気じゃし、そうでないといえばそうでもあり、日によってその答えも変わるような、いつもの調子で過ごしておる。 気がつけば2025年も、始まったと思った矢先に腰を落ち着かせ、そして知らぬ間にこちらを振り返りながら通り過ぎていったような、そんな年であったのう。朝起きては夜になり、夜になったと思えばまた朝が来て、その繰り返しの中で、何かをしたような気もし、何もしておらぬような気もする。だが、それでいて一日一日は確かにそこにあったのじゃ。 世の中の動きといえば、早いのか遅いのか、わしにはよく分からぬが、気づけば新しいものが現れては、いつの間にか当たり前の顔をしておる。わしはそれを横目に見つつ、特に追いかけるでもなく、かといって完全に背を向けるでもなく、まあ中間あたりで立ち止まっておった。立ち止まっておるつもりが、実は少しずつ前に進んでいたのかもしれんし、後ろに下がっていたのかもしれん。その判断は、今は保留じゃ。 ともあれ、2025年も大変世話になった。直接世話になったこともあれば、気づかぬところで助けられていたこともあったじゃろう。わしが世話をした覚えのない場面でも、なぜか話が丸く収まっていたりして、世の中というのは案外そういうものなのかもしれんのう。 最近は寒かったり暖かかったり、また寒くなったりと、身体がついていくのも一苦労じゃ。無理をしておるつもりはなくとも、知らぬうちに無理をしておるのが人というもの。お主もそのあたりはほどほどにな。わしも一応、気をつけておるつもりではある。 さて、こうして現状を報告したようで、実のところ何も報告しておらぬが、まあそれもよかろう。言葉というものは、必ずしも何かを伝えねばならぬわけでもない。こうして並べておくだけで、用を果たすこともあるのじゃ。 また気が向いたら、ふらりと姿を現すやもしれん。そのときも、きっと同じようなことを言うておるじゃろうが、それでよい。ではまたのう。達者でな。

長いよ。