2023年04月27日

質問者さん

経時的繰り返し測定データの解析における多重比較について質問があります。 介入の有無と時間軸(t0~t2の3点)の2要因の実験なので、ANOVAで解析をしていたのですが、サンプルサイズが小さいため(各群15)ANOVAは不適当じゃないか?という指摘がありました。 そこで一般化線形混合モデル(GLMM)で解析しなおしても同様の結果を得ましたが、多重比較はどうすればいいのでしょうか?調べてみても、対応のある検定には使えないTukey法を使っていることが多く、Bonferroni法は補正値がよくわかりません。補正値は、例えば介入群の変化に興味ある場合はt0,t1,t2での比較なので”3”でいいのでしょうか?それとも、対照群の変化もみるのだから”6”とすべきなのでしょうか? このあたりを学べるサイト・成書があれば教えてください。よろしくお願いいたします。

2023年05月01日

Sato Shuntaro|佐藤俊太朗

Sato Shuntaro|佐藤俊太朗さん

サンプルサイズが小さいことは、ANOVAすることが不適当である理由にはなりづらいかと思います。ただし、繰り返し測定するので、混合効果モデルの方が適当です。時点ごとに群間比較したいならTukeyでも良いと思います。Bonferroniをする場合はαエラーを制御したい検定対象によります。群間比較のみが主目的なら3で良いのではないでしょうか。繰り返し測定デザインについては『経時的繰り返し測定デザイン』(丹後俊郎・朝倉書店)がわかりやすいですが、多重性の調整については書かれていませんでした。

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Sato Shuntaro|佐藤俊太朗

Sato Shuntaro|佐藤俊太朗

生物統計学/疫学の方法論/長崎大学/ 医学系研究のデザインや統計のコンサルが得意です。 共同研究等やお仕事依頼はDMください。 現代疫学(監訳、学術図書出版社)。コメントは個人の見解で組織を代表するものではないです。 質問箱:https://querie.me/user/Shuntarooo31

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2023年05月09日

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Sato Shuntaro|佐藤俊太朗さんが

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06月23日

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Sato Shuntaro|佐藤俊太朗さんが

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