04月13日

質問者さん

行政法の教科書は良いものが多いですが、判例集はなかなか選びにくいですね 百選は解説があるものの搭載数がやや少ない、行政法判例集は搭載数は多いものの解説はなく、引用文も短い場合がある、精読判例は全文載っているものの、搭載数は限られている… 初めて手に取るなら百選が無難という気もしますね

04月13日

Yukio Okitsu

Yukio Okitsuさん

ただ、百選の解説は、初学者には帯に短し襷に長しであり、それよりも事実関係・個別法の条文・判旨をじっくり読ませたいことから、学部の授業では従前は行政法判例集を使っていました。私も執筆に加わっていますし。 しかし、行政法判例集もしばらく改訂が止まっており、また学部の授業で扱うには収録件数が多すぎることもあり、少し前からこれを使うのもやめました。 今は、授業で扱う判例の抜粋をレジュメに掲記する方法にしています。その後に続く少人数授業で、精読を使ってガッツリ読ませることにしています。 精読は、参照判例まで含めれば収録件数はかなりの数になりますし、学部レベルなら数は見出し判例くらいで十分という気もします。学部の大講義でも精読を使おうかと考えたこともあったのですが、拙著行政法Ⅰに加えて精読も買ってもらうと値段が1万円になってしまうので断念しました。救済法まで共通と考えればそんなに高くはありませんが、担当教員が変わると教材も変わる可能性があるし、全員が救済法も受けるわけではないので、難しいところです。

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Yukio Okitsu

Yukio Okitsu

https://www.saiensu.co.jp/search/?isbn=978-4-88384-375-6&y=2023

法学研究者志望者からの質問、興津征雄『行政法I 行政法総論』新世社(2023年)の内容に関する質問(なるべくページ数等を特定してください)に積極的に回答します。そのほかの質問はお答えできる範囲でゆるく答えます。

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04月13日

続き質問

確かに初学者とって百選の解説はそのようなものと言えそうですね… 「読めるものは読む。読めないものは読まない。」というスタイルをとってから解説は手助けになり、中には感動するものもあるのですが、初めてだとそういう取捨選択も難しそうです。 興津先生の精読への評価を聞いて、ネックだと思っていた搭載数につき、たしかになるほどと思いました。 事案の概要、条文のみならず論理構造まで載っているとなるとかなり良いものですね(値段に関しては確かに高いものB5サイズでこの厚さ、紙質だと、4800円はかなり安く、(生臭い話をしてしまえば)執筆者さん印税もらってないのでは…?と思ってしまいます)。

Yukio Okitsuさんが

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