お忙しいところすみません。現在脳神経外科専攻医２年目です。全てのマイクロ手術を外視鏡でやっている病院で研修しており、顕微鏡手術をほとんど見たことがありません。顕微鏡が外視鏡に勝る点について先生はどのようにお考えでしょうか？ お時間ある時にご回答いただけますとありがたく存じます。

外視鏡は一時的に借りて使ってみただけなのですが、まず思っているのは、head-up surgeryは術者にとってあまり生理的ではないと思います。つまり、人間の目線はどちらかというと、若干下目のものを見るのに最適化されているので、短時間で終わる手術はともかく、正面のモニタを長時間見るのはしんどいと思います。(自分はしんどいので嫌です） 手術用顕微鏡もメーカーごとに特徴があって、十把一絡げにここが優れているというのはいいにくいのですが、理想的にはメガネやルーペに近いものが良いと思っています。つまり、ただ自分が見たいところの倍率を上げてくれればよい、という考えです。当科で主に用いている三鷹光器のMM80などは、Zeissなどと比べるとスウィングウェイトが軽いところが気に入っていて、前がオリンパスだったこともあって、かなりストレスが少なく使えています。 もちろん外視鏡の方が軽いのですが、結局、操作するのに最適な操作空間というのがあるはずなのですが、メガネと同じように見える方が、体性感覚的に患者さんの脳に負担をかけないと思っています。外視鏡だと視軸と操作軸が、ズレるでしょ、という意見です。