東京で2030年代前半に完成する築地再開発はどう思いますか?新しいスタジアムやホテル、商業施設などが建つようで大規模だとは思うのですが、東京が活性化するほどのものではなさそうで、シンガポールのマリーナベイサンズくらいインパクトのある開発をして欲しかったなと感じています。東京も限界なのでしょうか。それでも周辺のタワマンの資産価値はすごく上がるでしょうか?勝どきあたりに住むアラフォー商社マンも多いですよね。
https://tsukiji-machizukuri.jp/公表されている事実ベースで築地再開発とシンガポールのマリーナベイサンズを比較してみると、敷地面積はどちらも19万平米ですが、築地再開発の建物面積は約126万平米と、マリーナベイサンズ(約60万平米)の約2倍以上大きい計画のようです。
マリーナベイサンズぐらいのインパクトが欲しかったなという感情的な印象は理解できますが、開発規模的には、同等以上と言っても差し支えないのではないかと思います。
また、個人的には両開発の最も大きな差は「カジノの有無」だと思います。実際にマリーナベイサンズの開業後3年間の収益内訳をみると、全体収益に対してカジノ収益が79%、非カジノ収益が21%となっており、カジノが上手くいけば開業後すぐでも、もの凄く儲かることがわかります。
築地再開発においては、カジノは設置されないでしょうから、マリーナベイサンズにとっての約21%の収益で全体の採算を支える必要があり、全く異なる開発計画になることは自然なことのように感じます。
こうした背景を踏まえると、「シンガポールが最高で、東京はもう限界」という都市の力の比較というよりは、開発のどこで収益を上げるかという構造自体が決定的に異なるので、同じ土俵での比較は厳しい気がします。
開発が進めば、周辺エリアの利便性は高まると思いますので、周辺のタワーマンションの価値が上がる可能性は高いと思います。総合商社勤務の方で、その辺りのタワーマンションに住む人もそれなりに多いと思いますよ。