中小監査法人勤務の者です。 上場会社のインチャージ経験について語られていますが、私の法人だとそもそもインチャージ以前に上場企業を経験することができません。 今の法人に特に不満はありませんが、会計士としての経験値を考えると試験で勉強したような難しい処理を実務で経験したり、上場企業の監査を経験したほうがいいのではと感じております。 やはり上場企業の監査実務経験というのはかなり有用なものなのでしょうか。

どんな目的に対して「有用」と考えるかによりますが、キャリアにおいて有用なケースは多いことは事実です（例えば、会計士絡みの仕事として、上場会社クライアント向けのサービスはやはり多いと言わざるをえない。）。 こう書くと今すぐの転職勧奨をしているように聞こえるかもしれませんが、２つの意味でそうではありません。 ①　1つのファームでキャリアを構築する必要はない →　大手でもいきなり上場会社のインチャージをやることはなく、会社法監査のインチャージから入ることが多いので、会社法監査のインチャージを経験した前後で転職の必要性を検討していくことも考えられます。 ②　そもそも上場会社絡みの仕事をしたいか →　上場会社クライアントのないファームを選んだ理由（上場クライアントの有無が選ぶ重要な前提にならなかった理由）にもよるのですが、そのファームを選んだ理由は何でしたでしょうか。 例えば公益法人系のサービスを税務も絡めて頑張りたいという人もいるわけで、そういう人は上場会社の経験の優先順位は低いはずです。 私の周りでも、医療法人系に精力を傾けている友人はJSOX？やったことねーけど？という感じです。経済的にもとても充実してそうですが。 最初に掲げたキャリア設計を改めたいならともかく、手段と考えるべき経験のあり方に振り回される必要はない気がします。 最近友人に言われてなるほどと思ったのですが、「キャリアは常に華の時期ではない」ということです。 華の時期を迎えるためには準備の期間があり、華の時期が終われば新たな種を植えるのだと思います。 貴方は、何を、いつ、どのようにやりたいですか？ そのために上場会社の経験は「有用」ですか？やりたいことのために上場会社の経験が「有用」かがわからないということなら、何になりたいかを含めて、また質問してください（知っている限りになってしまいますけど。）。