論文受験生です。 X上で、バイトをするべきみたいなコメントを見たのですが、おさるさんはどう思いますか？ 今大学生なのですが、勉強に多くの時間をとられていたので、今後のキャリアを考えると色々やってみたほうが良いのではないかと思い始めています。

色々な考えがあるのかなとは思いますが、「今後のキャリアのために」関係のないバイトをすることの意味はさほどないと思います。 なんか、目的と手段に十分な関連性がない気がしますが。だって少なくとも直接的には「関係ない」わけですし。 社会を知るため、とか、意味はないとは言いませんが、会計士としてのキャリアとの関係性を冷静に捉えれば、効率的とは言えないでしょうね。語意の通り、関係あることのほうが役立つと思いますよ。 周りの合格同期は私と同様、この業界に入って20年を優に超える期間が過ぎていますが、試験後の期間のバイトの有無がキャリアの拡がりに有意な差を生んでいるという状況は観測できていないのでご安心ください。 他方、気晴らしにやるならしっくりきますし、気が逸れるしお金も貯まるでしょうから、それならアリじゃないでしょうか。 要は、合格発表までの期間をどう過ごすかというところですよね。 個人的には何をやっても心から笑ったり取り組めたりできないと思うので、就活くらいはやるにしても、「何かをやらねば」と追い込まず、ハードルを下げて、できそうなことだけやれば良いと思いますよ。 ちなみに私は、「将来のキャリアの戦略を考えることが自分の時間の過ごし方として楽だったので」足元の業界の状況の情報を集めたり、今後の自分の方向性を考えたりしていましたね。 それが一番気が紛れたんです。前に進めている気がして。ちなみに何考えていたかは記憶にないですね。そんなもんです。 あと、できるだけ家族と一緒にいるようにしていました。 監査法人に行くなら、隣の同僚も教えてくれる上司も未来の後輩もほぼ全員会計士です。 会計士であることは評価の優位性にはならないし、求められるのはプロフェッショナリティとそれを維持するための終わりなき研鑽です。 リクルートで「人当たりのよい人」を見かけるでしょうが、ファームに入るとお客様では居られなくなります（正直言って、今のリクルートを通じて表層的に見えるものと実態に乖離がある気がしますし、むしろ実態のほうが魅力があるところもあるでしょう。）。 何が言いたいかというと、今の期間を少しでも実りあるものとしたいという、殊勝でドMな精神を持ってくれるなら、どれだけ自分と状況を客観的に見れるかに重心を置いてみたらいかがでしょうか。 そうしたら、様々な「アドバイス」の見え方が変わってくるかもしれません。 あ、あと、あわよくば受験生にアドバイスしたがってしまう私みたいな人は、単純に（周りがプロばかりの環境も相俟って）自己顕示欲が発露しているだけなので、冷めた目で見てやってください（笑）そんなことしてる暇があるなら、まずお前だろ、仕事しろよって。