テレゴニーではありませんが、遺伝的影響の報告は出ています。
お嬢さま部の部員はまだ見ぬ男のために恋愛禁止ですか?
2021年4月6日
理化学研究所
卵の記憶は胎盤へ
-卵のエピジェネティック修飾が次世代に伝承される機構を解明-
親世代の卵や精子(配偶子)から子世代の受精胚へと世代が切り替わるときには、親の"記憶"は消去されると考えられてきました。しかし近年、この記憶の一部が次世代に受け継がれることが分かってきています。これを「エピジェネティック修飾の世代間伝承」といいます。
https://www.riken.jp/press/2021/20210406_1/
胎児が母体に残す細胞が母親の将来の妊娠を支える可能性
HealthDay News(2023/10/13)
妊娠中の母親の体内では、母体と胎児との間で細胞が交換され、双方の組織に互いの細胞がわずかに定着することが、近年の研究で示されている。この現象は、マイクロキメリズムと呼ばれる。マイクロキメリズムは、妊娠中の母親の免疫系が、本質的には異物である胎児を攻撃しないように調節する一因と見なされているが、その全体像はいまだ明らかになっていない。こうした中、米シンシナティ小児病院医療センターのSing Sing Way氏らによるマウスを用いた研究で、この現象が考えられている以上に長期にわたって影響を及ぼし、母体の次の妊娠の成功に寄与する可能性が示唆された。この研究の詳細は、「Science」に9月21日掲載された。
今回の結果は、実験用マウスを用いて得られたものであるが、Way氏は、「マウスで観察された母子間のマイクロキメリズムがヒトでも見られることを示した研究報告はある」と説明し、今回の結果がヒトにも該当する可能性があることを強調する。同氏はまた、「『母体が胎児を拒絶しないようにするにはどうすればよいのか』という生殖にまつわる課題を抱えているのは、マウスに限らずどの種も同じだ」と話す。
https://www.science.org/doi/10.1126/science.adf9325
精子が卵子の膜を突き破るには酵素「アクロシン」必須
―アクロシンの異常が男性不妊の原因の一つとして浮上
:理化学研究所
(2020年1月20日発表)
理化学研究所の国際共同研究グループは1月20日、受精の時に精子が卵子透明帯を通過するには「アクロシン」というたんぱく質分解酵素が必須であることが明らかになったと発表した。男性不妊の原因の一つとしてアクロシンの異常が考えられるという。
哺乳類の卵子は、透明帯と呼ばれる糖たんぱく質の膜に包まれていて、物理的な衝撃や感染から守られている。この透明帯はゴムのように丈夫なため、受精の際に精子にとっては大きな障壁になる。精子が透明帯を通過するのは、精子の物理的な推進力と、精子の頭部に含まれるたんぱく質分解酵素の化学的な力によると考えられてきたが、化学的な力による透過のメカニズムは不明だった。
https://www.riken.jp/press/2020/20200121_2/index.html