P志望です。どんな組織にいてもしっかり信念を持って働けば良いと思っていても、昨今の組織体制に素直な疑問を持ってしまっています。中に入れば素晴らしい人もたくさんいると重々承知していますが、自分の組織に誇りを持たないまま仕事をすることになるのではと恐れています。 先生はP時代、検察「組織」に対してどのような思いをいだいてましたか。

私は63期で、修習が終わり任官するぞ〜というタイミングで証拠改ざん事件が起こりました。 新任検事の際、再発防止のためのアレコレに末端として関わったわけですが、その頃、非常に穏やかかつ優秀だった先輩検事から「この取り組みだけ見ているととても立派に見えるけど、事件が発覚する前の上の指導体制を思うと素直に賛同できない。戦後の墨塗りじゃないんだから。組織はいざというとき守ってくれないよ。」という言葉を聞き、確かに組織の大義が個々の検事を切り捨てる方向に働くこともあるのだから、自衛はしないといけないな〜と思ったことを覚えています。 そして、稀に組織と同化してしまったような人と出会うことがあり、その人たちの振る舞いを見て、うわ〜、同じ検事同士、同じ組織で働く仲間のはずなのに、ここまで冷酷に振る舞えるんだ〜とびっくりしたこともありました。 マネジメントするなら、フリでもいいから「あなたを尊重しています」っていう態度を取ったほうがいいと思うんですけどね、向き合った相手のことを、完全にコマか、下手したら家畜くらいに思ってますよねその言動、っていう。 内心はさておき、上に立つ人が部下を尊重するフリすらできない組織ってなんなんだろ〜。9人がいい人でも1人こういう人がいると、いつこの組織に切り捨てられるか分からないなって恐怖から逃れられなくなりますよね。 まあ、多かれ少なかれどこの組織もそういうところはあると思いますが。 小規模な弁護士事務所ならボスが絶対、とかね。