09月30日

質問者さん

ALABに関する質問です。 エヌビディアがスタートアップ企業Enfabricaの人材引き抜き(技術ライセンスの取得含む)を行いました。 ALABの事業に影響しそうですが、いかがでしょうか? 有料でも知りたい内容ですので「Astera LabsのAIデータセンター接続市場における成長性と競争環境の評価、ガチホのために5年先を見据えて」に追記して改訂版として販売していただければ再購入いたします。 よろしくお願いいたします。

10月01日

さんろく|全力投資・米国株・AI

さんろく|全力投資・米国株・AIさん

ご質問ありがとうございます。 現時点の情報は推測を含みますが、以下の認識です。 エヌビディア(ジェンスン・ファンCEO)とハイパースケーラーの思惑、そしてブロードコムとの関係性が複雑に絡みあう論点ですので、引き続きの動向注視が必要です。 ■エグゼクティブサマリー NVIDIAのEnfabrica人材獲得はSpectrum-Xのスケールアウト強化を狙い、UALinkのオープン化に対抗するが、ALABは両エコシステムでの補完性と市場成長でポジティブ影響が優位。 ■以下、詳細 ■エンファブリカの人材獲得の狙いと想定される効果 NVIDIAのEnfabrica CEO(Rochan Sankar氏)およびチームの獲得(総額9億ドル超、2025年9月18日報道)は、主にSpectrum-X Ethernetプラットフォームの強化を狙った戦略的アクイハイアです。この技術は、AIデータセンターのスケーラビリティを向上させるEthernetベースのネットワーキングで、EnfabricaのAccelerated Compute Fabric Switch(ACF-S)を統合することで、NVIDIAのAIインフラを進化させます。以下に狙いと効果を整理します。 ■スケールアップとスケールアウトの違い スケールアップ(Scale-Up)とスケールアウト(Scale-Out)は、AIインフラの拡張方法を指す用語で、以下のように明確に区別されます。 ・スケールアップ(垂直スケーリング): 単一システムやラック内の性能を強化する方法。CPU/GPUの追加、メモリ増強、または高帯域インタコネクトで処理能力を向上させる。メリットは低遅延で高性能だが、物理的限界(例: ラックサイズ)があり、コストが高くつく。主に大規模な単一ノードやラック内接続に適する。 ・スケールアウト(水平スケーリング): 複数のノードやラックを追加して全体システムを拡大する方法。分散処理で柔軟にスケール可能だが、ネットワーク遅延や輻輳が発生しやすい。メリットはコスト効率と拡張性が高く、データセンター全体や複数データセンター間(scale-across)に適する。 ■エヌビディアが両者で使う規格 ・スケールアップ: NVLink, NVLink Switch, NVLink Fusion – これらはラック内GPUの高速接続(最大1.8TB/s帯域)を実現し、Blackwell/Rubinプラットフォームで単一ラックのAIコンピュートを強化。 ・スケールアウト: Spectrum-X – Ethernetベースのネットワーキングで、ラック間やデータセンター全体のGPU接続を最適化。Enfabrica統合により、輻輳制御と低遅延を向上させ、数百万GPU規模のAIファクトリーを構築。 ■狙い ・Spectrum-Xのコア強化: Spectrum-Xは、NVIDIAのSpectrum-4スイッチとBlueField-3 SuperNICを基盤に、AIクラスタの輻輳制御と低遅延通信を実現しますが、大規模展開時のEthernetボトルネック(データ転送遅延、メモリ共有の非効率)が課題でした。EnfabricaのACF-S(3.2TbpsネットワークファブリックとPCIe接続の統合)をライセンス取得し、ソフトウェア/ファームウェア開発を加速させることで、Spectrum-Xを「AIファクトリー」向けのデファクトスタンダードに押し上げます。 ・垂直統合の加速: 伝統的買収を避け、人材とIPを迅速に吸収することで、規制リスクを最小化。2025年8月のSpectrum-XGS(次世代Ethernet)発表と連動し、NVIDIAのGPU(Blackwell/Rubin)中心からフルスタック(ネットワーキング含む)へシフトを強化します。 ・競合対策: InfiniBand/NVLink依存を減らし、Ethernetのオープン性を活かしてハイパースケーラー(Google、Meta)の採用を促進。Intelとの50億ドル提携(NVLink対応CPU開発)と組み合わせ、AMD/Intelのシェア拡大を封じ込めます。 ■想定される効果 ・主な焦点: スケールアウト(水平スケーリング)の強化: Enfabrica統合により、Spectrum-Xはスケールアウトを主眼に、数万〜数百万GPUの多データセンター間接続(scale-across)を効率化。RDMA帯域を8倍、遅延を66%低減し、CapEx/OpExを最大50%削減可能で、AIトレーニングのグローバル展開を加速します。スケールアップ(垂直スケーリング、ラック内統合)は補助的で、PCIeデバイス拡張に寄与しますが、NVLinkが主導する領域です。 ・定量的効果: 2026年のSpectrum-X Photonics(シリコンフォトニクス版)で、AIファクトリーの拡張性を数百万GPU規模に引き上げ、NVIDIAのAIチップ市場シェア(2025年Q2で85%)を維持・拡大。 リスク: 統合遅延が発生すれば短期製品遅れの可能性ですが、NVIDIAの買収実績(Mellanox)からスムーズ進展が予想されます。 ■ハイパースケーラーの選択推測(UALink検討状況に基づく) (ハイパースケーラーはどういう思想で自社AIセンターを構築しようとしているか)) ハイパースケーラー(Google, Meta, Microsoftなど)は、NVIDIA依存脱却とコスト効率化を思想の核心に据え、自社AIデータセンターを構築しようとしています。具体的な思想は以下の通り: ・ベンダーロックイン回避とオープン化: NVIDIAのNVLink中心の閉鎖的エコシステムから脱し、UALinkコンソーシアムのようなオープン規格を推進。自社ASIC(例: Google TPU, Meta MTIA, Azure Maia)をAMD/Intel GPUと柔軟に統合し、供給リスクと価格高騰を軽減。 ・コスト効率とスケーラビリティ優先: AI投資の爆発(2025年グローバル5000億ドル超)で、CapEx/OpExを20-30%削減するため、PCIe/CXLベースの低コスト接続を活用。性能と柔軟性のバランスを重視し、ハイブリッドアーキテクチャ(スケールアップ+スケールアウト)を構築。 ・戦略的進展: 2025年10月1日現在、UALink 1.0仕様公開とメンバー50社超で勢いづき、OCP Global Summit(10月13-16日)でのデモでAI/HPCワークロードの標準化を加速。自社データセンターを「AIファクトリー」として、生成AIの高速トレーニング/推論を実現。 UALinkコンソーシアムの2025年9月現在の状況は、活発な推進段階にあり、ハイパースケーラー(Google、Meta、Microsoftなど)のNVIDIA依存脱却意欲を反映しています。9月のAI Infra Summit(9月9-11日、Santa Clara)でGoldスポンサーとしてデモを実施し、Arterisの加入(8月26日)やUpscale AIの1億ドルシード投資(9月19日)でメンバー数が50社超に拡大。1.0仕様がQ1に公開され、OCP Global Summit(10月13-16日)やSC’25(11月16-21日)での参加が予定されています。 この状況から、ハイパースケーラーの選択を推測すると: ・UALink優先の多角化戦略: Google/Meta/MSは、自社ASIC(TPU/MTIA/Azure Maia)をAMD Instinct/Intel Gaudiと統合するため、UALinkのオープンインタコネクト(PCIe/CXLベース、1.8TB/s超帯域)を採用加速。2025年後半のAI投資で、NVIDIA GPUを「コア」として残しつつ、20-30%を代替GPUに移行し、ベンダーロックインを回避。 ・NVIDIAとのハイブリッド選択: Spectrum-Xのスケールアウト優位性を認め、部分採用(例: Ethernet拡張)する可能性が高いが、UALinkの勢い(FMS 2025参加など)でオープン化を優先。結果、NVIDIAシェアは安定するが、成長鈍化リスク(+15%のAMD/Intelシェア拡大予測)が生じます。 ■ALAB(Astera Labs)への影響評価 (ALABが提供するソリューション、今回の事象が与える影響) ALAB(Astera Labs)のソリューションは、PCIe/CXLベースのコネクティビティに特化し、スケールアップ/スケールアウトを支えます。今回のNVIDIAのEnfabrica買収(Spectrum-X強化)が与える影響は、競合リスクを生む一方で補完的機会も増大します。 ・スケールアップのソリューション: Ariesシリーズ(PCIe 6/7 retimers) – ラック内GPU/CPUの高速データ転送を最適化し、NVIDIA Blackwell MGXプラットフォームでモジュール設計を加速。低レイテンシで単一システムの性能向上を実現。 ・スケールアウトのソリューション: Scorpioシリーズ(Smart Fabric Switches) – データセンター規模のAIクラスタ接続をサポートし、Taurusと組み合わせEthernet拡張。ハイパースケーラーの大規模展開で信頼性とワット効率を向上。 ・今回の事象(Enfabrica買収)の影響: NVIDIAのSpectrum-Xスケールアウト強化は、ALABのScorpio需要を部分的に圧迫するネガティブ面(垂直統合リスク、株価変動)があるが、UALink参加によるオープン化で非NVIDIA需要が増大し、NVIDIAエコ内補完(例: NVLink Fusion連携)で売上安定。2025年Q2収益150%増の成長基調から、全体的にポジティブ影響が優位。 Astera Labs(ALAB)の主力(Aries/Scorpioシリーズ、PCIe/CXLコネクティビティ)は、UALinkプロモーターメンバーとして恩恵を受けつつ、Spectrum-X強化の競合圧力にさらされます。2025年9月29日現在の株価は198.80ドル(前日比+1.02ドル、YTD +55%超)、Q2収益1億9190万ドル(150% YoY増)、Q3ガイダンス2億300万-2億1000万ドルと成長中ですが、両面の影響を以下に評価します。 ■ポジティブ面 ・UALink参加による機会拡大: ALABのfabric switchesがUALinkのScale-Up基盤を支え、ハイパースケーラーのオープンAIクラスタ需要を捉え、2025年収益の多角化を促進。9月のFMSデモで注目を集め、2028年のAIコネクティビティ市場(120億ドル規模)でシェア確保の見込み。 ・NVIDIAエコとの補完: Spectrum-XのスケールアウトがAIファクトリーを拡大すれば、ALABのPCIe 6/7 retimersがラック内接続でバンドル化され、Q2のScorpio P-Series売上急増(20% QoQ)を継続。 ■ネガティブ面 ・Spectrum-X競合による需要圧迫: Enfabrica統合でEthernetファブリックが内部化すれば、ALABの外部コネクティビティ需要が相対減少、特にハイパースケーラー向けで垂直統合リスク高まる。アナリスト警告通り、株価変動性増(例: 52週高値262.90ドルから現在の198.80ドル)。 ・市場飽和と依存リスク: UALinkのオープン化が競合(Marvell, Broadcom)を呼び込み、ALABの成長率鈍化可能性。NVIDIA関連売上の大半依存が、脱却トレンドで長期的に打撃(アナリスト価格目標150.47ドルに対し現状高値)。 ■ALABのポジティブ影響が大きいと考えられる理由 ・ポジティブ面が優位な理由は、ALABの現在の市場ポジション、UALinkコンソーシアムへの戦略的参加、およびNVIDIAエコシステム内での補完的役割が、短期から中長期(2025-2028年)の成長を支える強力な要因であるためです。 ・具体的には、(1) UALinkのオープンエコシステム恩恵で非NVIDIA需要が拡大し、収益多角化が進む(2025年Q3ガイダンス2億ドル超、市場予測年40%成長)、(2) Spectrum-Xとの共存でNVIDIA提携売上が安定(YTD株価+55%、Scorpio売上20% QoQ増)、(3) 先発技術優位性(低レイテンシfabric switches)が競合を上回り、早期市場占有を可能に、(4) ネガティブリスク(株価変動10%程度)が短期的一時的で、市場信頼(Strong Buyレーティング)が回復基調を示すためです。 ・総じて、AIインフラ投資のグローバル拡大(5000億ドル超)がALABのポジションを強化し、ネガティブ面を相殺します。

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10月08日

ぶっちゃけオラクルの戦略は成功すると思いますか?

10月01日

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10月01日

投資初心者の学生です。いつもツイート参考にしております。ミネルヴィニ氏の特におすすめな本を何冊か教えていただきたいです。