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2023年10月06日

質問者さん

野球で言うところのイチローから大谷翔平の切り替わりの様に、脳外界隈ではポスト福島先生の様な天才外科医の方はいらっしゃるのでしょうか?

2023年10月06日

木村 俊運(脳外科医)

木村 俊運(脳外科医)さん

福島先生のような、というのは難しいですが、全盛期の福島先生並の手術ができる医師は結構いますし、自分も一通りできると思っています。 難しい理由は、1.例えば三井記念病院時代の福島先生は、三井以外にも手術道具を持って出張手術をされており、年間900件くらい執刀されていたようです。それは、福島先生のウデももちろんですが、脳外科医の絶対数が少なく、もちろん福島先生のような手術ができる先生がいなかったということがあります。今は、分散しているので足りないように見えますが、人口比だと脳外科医の数は多いですし、1人当たりの執刀数は少ないです。 2.福島先生の全盛期、世界中でそうでしたが、頭蓋底技術をはじめとして脳外科手術はどこまでできるのか?のような空気があり、それこそ眼球も摘出して再建する手術が大学病院でも結構行われていました。が、その手の病気はガンマナイフやサイバーナイフが有効なことが多いので、そこまで侵襲的な手術をしなくても、危ない部分は残して放射線治療に、という時代がやってきました。塩田記念病院時代の福島先生もサイバーナイフを推していましたし、今もかなり残して取っていますあ(年齢のせいもあるでしょうが)。さんざん頭蓋骨を削ってきて、「bone lossを減らさなければ」と仰っているのが今です。 3.血管障害でも同様で、福島バイパスという橈骨動脈や大腿動脈を用いたバイパスを開発されましたが、今は血管内治療が行われることが多いです。再発リスクとの兼ね合いになりますが、絶対開頭手術でないとダメ、という血管障害は少ないです。 4.日本の病院で全盛期の福島先生のように1日に3〜5件、「自分が執刀医」と言って手術する外科医は少ないと思います。実際、福島先生がやったことになっているけど、実際にはそこの病院の医師が(結果的にですが)全部やっていたということは、比較的簡単な手術ではしばしばあったようです。患者さんとしても、「本当に担当医が執刀しているのか?」と思いますよね? 5.福島先生は何でも手術されていましたし、その弟子で、僕の師匠の森田明夫先生も何でも手術され、どの手術も上手でした。最近の風潮としては脳外科の中でも細分化して、良性腫瘍・血管障害・機能・脊椎etcと専門が分かれているため、何でも手術する、という人が少ないです。自分の中でも、良性腫瘍のこの技術は血管障害でも役立つし、血管障害は全ての脳外科手術の基本で、トラブルの時にも役立つ技術だし、引き出しは多いことに越したことは無いと思っていますが、趨勢は専門分化です。 福島先生の業績は偉大で、そのエッセンスは多くの臨床脳外科医の学ぶべきことになっていますが、YouTubeのようなメディアの発達や、解剖の知識が精緻になってきたこともあって、日本に限らず多くの脳外科医がその技術を学ぶことができるようになっています。もちろん、経験数や、いわゆるセンスもありますが、天才性に依らずある程度のレベルは担保されているのではないでしょうか(病院を選べば)。

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木村 俊運(脳外科医)

木村 俊運(脳外科医)

東大医学部('99)→脳外科。良性腫瘍、小開頭(φ30mm)での脳動脈瘤クリッピング、頭蓋外内バイパス、鍵穴手術(φ20mm開頭)での三叉神経痛・顔面痙攣など(@日赤医療センター)。淡路島産。 註)これは個人的な考えを掲載したものであり、所属・関係する組織の意見を反映したものでありません

木村 俊運(脳外科医)さんが

「いいね」した質問

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08月18日

続き質問

本人は「脳神経が好き過ぎてそんなこと考えたことない」そうです。 同じ分野で執刀医になれる人が何人かいれば気持ち的に全然楽ということ、すごくよくわかります。そのような職場に進めることに期待することにします。(私は家族です)。 ありがとうございました。

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07月29日

先生こんにちは。2月に主人の三叉神経痛の手術についてご質問させて頂いた者です。 その折は、成功率や担当されるお医者様の経験値などについて適切で暖かいご回答をありがとうございました。 手術の説明が1週間前の検査まで全く無く、簡単な手術と聞いていたのが、1週間前になって担当の先生は替わり、副作用の同意について詳しくお聞きして、とても怖い思いをしておりました。 先生のご回答で、主人も落ち着いて手術を受ける事が出来ました。 手術は無事に成功し、2ヶ月ほど経ってようやく完治扱いとなりました。 術後の痛みなどの不安もありましたが、信じて受けて貰って本当に良かったです。 当時はご質問の数時間後にはご回答を頂いていて、本当にありがたく涙の出る想いでした。 おそくなりましたが感謝の気持ちをお伝え致したくお送りします。 お忙しいなか、本当に有難う御座いました。 先生のご活躍とご健勝をお祈りいたします。

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2023年10月06日

野球で言うところのイチローから大谷翔平の切り替わりの様に、脳外界隈ではポスト福島先生の様な天才外科医の方はいらっしゃるのでしょうか?

木村 俊運(脳外科医)さんが

最近答えた質問

8時間前

脳ドック、50代なのですが、受けるべきでしょうか? 先生は受けられていますか?

04月21日

脳動脈瘤がみつかりました。6mmくらいということで、コイル塞栓術か、フローダイバーターか選ばなくてはなりません。先生ならどちらを選ばますか?

04月21日

先生ご自身や周囲の大きな病院に勤務されている医師のかたはある意味、ドライなメンタルをもっている方が多いでしょうか? 顔見知りに近い患者さんが亡くなったあとも暗い気持ちにならないものでしょうか? それとも暗い気持ちになっているが、隠している/なっても浮かばれないから割り切っている、どちらでしょうか。 私事の相談になって恐縮ですが、親は寂れた地域の田舎のクリニックの医師で人口分布的に高齢患者さんメインのため、ある意味順当というか怪我以外は老衰という感じの方が多いと思います。 現在自分は高校生で寮におり、将来は都心部で脳外科の医師になりたいのですが、死というものに日頃から接することに耐えられるかわかりません。 親のクリニックと異なり、(自分のせいでなくても)大きな病院では死ぬことが日常にあると思いますが、自分は寮の近くの鳥の巣がカラスに襲撃され、巣立ち間際の鳥が散乱した羽根と共に残酷な結末を迎えたのをみたあとからショックでかなり引きずっています。巣を覗くと円な瞳が親鳥を待っていたのが脳裏に焼きついています…。 同じ進路を目指している同級生は、運命だ、自分に過失がないことを考える時間が無駄といいます。それも納得できますが、餌を頬張って巣に戻り小鳥を探して半日探して鳴き続けた親鳥の声も忘れられないです。 こんな性格では、例えば見ず知らずの方が救急で運ばれてきて処置しても救えなかったとか、であれば最善を尽くした結果だと割り切れそうですが、ある程度の交流時間をもった患者さんが亡くなったとき、どう考えたら良いのだろうと思います。 先生のような経歴の方でも日を跨ぐほど重苦しい気分になるのか、ならないならどういう考えでそういう風に至ったか、元からの性格/経験と共に変化したか、教えてください。よろしくお願いします。

木村 俊運(脳外科医)さんの

人気回答質問

2023年06月02日

月に10回くらい片頭痛があるため、エムガルディを毎月注射しています。片頭痛の患者は脳梗塞になりやすいと聞いたのですが、本当なのでしょうか?