初めまして。質問お送りさせて頂きます。
未経験普通科高卒でインハウスデザイナーとして7年勤務しました。
しかし鬱病を患ってしまい退職しました。
デザイナーとして再就職を目指しましたが、面接では病気について聞かれることが多く、再就職は叶いませんでした。もちろんスキル不足もあると思います。
今はフリーランスでデザインを続けていますが、「きちんと制作会社に勤めている方に比べれば、私はきっと成長機会も意欲も知識も少ないんだろう」と落ち込みます。
理想は厳しい制作会社に入って寝る間も惜しんでバリバリと制作して、制作を通して成長することです。しかし自分の体調では無理があること、そしてそもそもそんな機会のある会社には採用してもらえないだろうと思います。障害者雇用を利用したとしても、成長できる環境とは程遠い仕事環境をよく聞きます。
今後どうやってスキルを磨いていけばいいかわからなくなってしまいました。

きのこ|グラフィックデザイナーさん
ご質問ありがとうございます。
インハウスで7年勤められたとのこと、具体的な職務内容がわからないため断定はできませんが、長く一つの職場で制作を続けてこられた経験はご自身の血肉になっていると思います。業務の流れを理解し、自分のスキルを客観的に見られるのであれば、今後の方向性を自分で組み立てていく力は備わっているとも言えるかもしれません。
とはいえ、一人で続けていると「自分は足りていないのでは」と感じるのは自然なことです。そうしたときは、自分の中だけで考えを巡らせるよりも、同じ現場感覚を持つ「仲間」をつくることをおすすめします。オンラインの匿名コミュニティよりも、今いらっしゃる地域や分野でリアルに交流できるデザイナーと関わるほうが、得られる刺激が具体的です。
作品や仕事を通して意見を交わすうちに、視点の広がりや協働の機会が生まれ、それが結果的に成長へとつながっていきます。そうしたつながりがJAGDAなどの団体へ所属するための推薦にも発展する場合もあります(ADCは地域によって仕組みが異なります)。
成長が止まってしまうのは一人の世界に閉じこもってしまうことなので、厳しい制作会社で鍛えられる環境を目指すことが難しくとも、信頼できる仲間と実践的に切磋琢磨できる場を持つことで、また違った角度での成長の機会を積み重ねていけると思います。
そこまでできなくともアワードなど「自分の作品が他のプロに評価される場」に応募してみるだけでも違うかもしれません。