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07月28日

質問者さん

LBOモデルのCF計算書の発射台を、純利益にするかEBITDAというのは、どういう意味でしょうか。 CF計算書は、当期純利益を発射台にし、キャッシュの動きを加除するという理解でした。EBITDAから始める背景を教えて欲しいです

07月28日

港区M&Aバンカー

港区M&Aバンカーさん

よく新卒たたき上げで自分のこと勘違いしている人に多い考え方なのですが、一つのやり方が正しくてそれだけがすべてだという考えかたは危険です。10年くらい色々なところでM&Aやっていると、様々なパターンを目にする機会があるのですが、まぁ色々な考え方のもとに様々な流派があるよね、というのが現実的でフェアなものの見方だと私は思っています。大きくは会計脳なのか、ファイナンス脳なのかという違いから発生しています。 さて、おっしゃるように会計的に忠実なCF計算書の発射台は純利益ですね。これが流派1。CF計算書では、純利益+非支配株主帰属利益+税金+特別費用-特別利益+営業外費用-営業外利益+減価償却費という流れで、EBITDAまでさかのぼります。いったんこれらをアドバックした後で、キャッシュベースの税金と金利を改めて引きます。これが会計的に正統なやり方です。 上記をよく深く理解したうえで、じゃあ結局さかのぼるんだったら、EBITDAからCF計算書を始めても結果は同じだよね。これが流派2です。おっしゃる通りなので、金利費用等につきタックスシールドをちゃんと計算できるのであれば、流派2とやってることと計算結果は同じです。 ここからは本題からずれるのですが、どこからCFを始めるかという問題とは別に、会計的に正しいかはさておき、ファイナンスの目的においては、金利や配当を営業CFから抜き出すべき、問題というのがあります。 会計マンにとっては、金利や配当は営業CF(または投資)に含まれるというのが常識です。ところがファイナンスマンにとっては、金利や配当というのはどちらかといえば財務CFだろう、という考えが根強いです。 なので、流派3として、純利益から始めて、金利と配当は営業CFに含めないやり方があります。これが会計崩れのファイナンスマンがやるやり方です。こうして、会計的なキャッシュフロー計算書の数字と、ファイナンス的なキャッシュフロー計算書にはずれが生じます。ファイナンスの世界では、特にLBOモデルで、主流の考え方という認識です。 お察しの通り、流派4は、EBITDAから始めて、金利と配当は営業CFに含めないやり方です。これはピュアファイナンスマンのやり方です。会計をよく理解してない人も多いので、タックスシールドが無視されてしまっていることも散見されます。ただ、LBOモデルにおいては使いやすいと主張する人もいます。背景は以下です。 LBOにおいては、金利費用はスケジュール弁済より優先されます。ファイナンスの考え方をしても、金利はCFADSから最優先で差っ引かれるものです(よって会計の考え方ではむしろ営業CFだという分類なのですが)。 配当については、企業の場合は株式市場へのコミットがあるので金利より優先します。一方で、ファンドの場合は基本的にはLBOローンがある間は出せないので、少なくともスケジュール弁済よりは劣後します。こういった劣後関係を計算しやすくするには、ファイナンスマンのやり方のほうが使いやすい、という考え方が、あるのです。 正しく計算が出来ていれば、どの流派でもよいんだろうと思いますが、個人的には流派3(純利益から始めて、金利と配当は営業CFに含めないやり方)が好きです。個人的には、三表回す場合に、バランスシートをバランスさせやすい気がしています。

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03月06日

企業価値算定書(バリュエーション・レポート)に基づく、売却価格提案の戦略の立て方について教えてください。また、港区M&Aバンカー様はいくらで売却価格を提示しますか? ※ご検討に当たり不足情報がございましたら言及ください 前提①自社株式(未上場株式)の10%保有分の売却②売却先:第三者(未上場会社) ③類似上場会社比較法20億円ー30億円(100%価値)④DCF法(PGR)25億円ー40億円(100%価値) 上記にてよろしくお願いいたします。

¥5,000

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2024年01月29日

2022年5月に「サイズリスクプレミアムを実務上、考慮するかしないか」、2023年9月に「マイノリティディスカウントを実務上、考慮するかしないか」のご質問がされておりました。 港区在住のM&Aバンカーかも。様が日頃係るような案件規模では実務上考慮されないのでしょうか。私も勉強しながら実際の業務をこなしておりますが、有名な価値評価機関様が出版されている専門書籍では「マイノリティディスカウント」を適用する解説の記載があります。 また、「サイズリスクプレミアム」をファーマフレンチの3ファクターモデルと絡めて解説されており、実際に当該価値評価機関様に委託し報告を受ける評価書(バリュエーションレポート)では10%程度の出資比率且つ100%価値で5-10億円程度の国内案件の場合で「マイノリティディスカウント」「サイズリスクプレミアム」を考慮されておりました。 しかしながら、別の価値評価機関ではほぼ似通った取得比率且つ100%で数億円程度でも「マイノリティディスカウント」「サイズリスクプレミアム」を全く考慮しないで評価書を報告する評価機関もあります。 この違いは、当該「マイノリティディスカウント」「サイズリスクプレミアム」に対する考え方の違いなのでしょうか。FAS系が出版されている専門書籍も当該考え方はずばりと記載せずにうやむやに記載がなされております。 港区在住のM&Aバンカーかも。様は、出資比率や100%価値が数億円程度の価値評価を行う場合、「マイノリティディスカウント」「サイズリスクプレミアム」は考慮されますでしょうか。考慮する場合、考慮されない場合のいずれも港区在住のM&Aバンカーかも。様がなぜそのように考えるのか、を含め、解説・ご回答をいただけますようお願い申し上げます。お忙しいところ誠に恐れ入りますが、よろしくお願いいたします。

¥2,000

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2023年12月06日

続き質問

お世話になっております。 港区M&Aバンカーさんが脱毛されたお店を教えていただけないでしょうか。 当方、アラサー毛深い系トレーニー男子で全身脱毛したいと思っておりますが、ウェブで検索しても広告で溢れ返っており、どこにするか決めかねております。 いつも港区M&Aバンカーさんのツイートや回答を楽しく拝見しております。港区M&Aバンカーさんも脱毛されたとのこと、信頼の置ける港区M&Aバンカーさんが通っていてた脱毛店を是非参考にさせていただきたいと思っている次第です。 何卒よろしくお願いいたします。

港区M&Aバンカーさんが

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DCFでマイナスのfcfを割引くのは許容されるのは何故でしょうか?

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港区M&Aバンカーさんが

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投資銀行では資本業務提携や合弁会社設立などの支援を行うことはありますか。

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未上場企業の買収のプレスリリースやニュースリリースを見ていたのですが、買収額をev表記で株式価値にnetdebtとを加えた額との記載がありました。上場企業の買収においては株式価値を算出してプレミアムを計算する手はずだと認識していましたが未上場企業の買収においては有利子負債まで含むのが慣例なのでしょうか。

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後のキャリアの広がり方を考えた時に、DCMよりはECM、ECMよりはMA、MAよりはカバレッジという感覚だと内定者として思っているのですが、港区様はどういった認識でしょうか?例えばDCMだと金融以外にキャリアを求める場合、事業会社の財務部などの選択肢しかないのでしょうか?

港区M&Aバンカーさんの

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