今後のネットワークのあり方を検討する中で、私の自治体はα’のままでいくか、β’にするか悩んでいます。最新のクラウドシステムの使用や無害化、VDIの煩わしさからβ’に移行する方がいいと思うものの、コストや監査などハードルが高いです。ISMAP認定のクラウド製品であればローカルブレイクアウトでα’でいいのであれば、それでもいいのかなとも思います。
名古屋市さんはどのような理由でβ’への移行を決断されたのですか。
名古屋市は令和4年2月にDX推進方針を策定し、令和4年度から機構改革でデジタル改革推進課を設置し、DXを進めています。
このDX推進方針に基づいた施策に 「クラウドファースト・クラウドネイティブの推進」があります。
現行の個別最適化された各システムを見直して全体最適化し、プラットフォームはクラウドを第一に検討するという内容です。自分の担当するガバメントクラウド関連の各種方針決定もこのDX推進方針に基づくものです。
そして、この施策を進めるにあたって併せて最適なネットワーク環境を検討することとしていました。
令和4年度第2回DX推進会議では検討するモデルの例示としてα、β、βダッシュ、非境界(ゼロトラ)が挙げられていましたが、(P84)
https://www.city.nagoya.jp/somu/cmsfiles/contents/0000113/113959/0206_shiryo.pdf
令和5年度中の検討を受け、最終的にβダッシュ(本市では次期分離モデルといいます)に決まりました。(P111)
https://www.city.nagoya.jp/somu/cmsfiles/contents/0000113/113959/20240219kaigishiryou.pdf
※ 令和6年度以降も都度内容は更新されていますのでご留意ください。
ご存じのとおり、総務省がαダッシュを示したのは令和6年10月です。
名古屋市としては既に令和5年度末にβダッシュ移行の方針を固めており、それに向けて粛々と進めていたため、そもそも最初からαダッシュは議論の俎上にあがらなかったという事です。
以下、参考にどうぞ。
次期分離モデル移行担当者のブログ:
https://note.com/dx_nyusa
セキュリティコンサル(網屋)の名古屋市事例紹介:
https://www.amiya.co.jp/case/secserv/19861/