はじめましてこんにちは。
先日月面着陸に成功した月探査機Slimは自律運転で撮影を行い、その中から写りのいいものを選んで送信する機能を持っています。
このSlimが撮影し、選好して送信した画像の著作権は誰に所属するのか、あるいは著作権は生じないのか、が気になっています。
「サルの自撮り」を踏まえれば、いくら人間が入念にセッティングをしたとしても、撮影主体が人間でなければ著作権は生じないような気がします。
とはいえSlimを月面に送り出すのにJAXAなどは多大な貢献をしていて、全く権利を持たないのも違和感があります。著作権以外に何か別の権利を有することは考えられますか。

みやびさん
このあたりは結構難しい論点があると思います。
サルの自撮りはあくまでサルという第三の知的な存在を介している場合のアメリカのリーディングケースであり、日本法で同じ考え方ができるのかという疑問があります。アメリカの生成AIに関してはこれを基に著作物性が否定されましたが、日本法で同じとは言えないでしょう。
また、仮にその考え方を取ったとしても、自立運転の撮影とパラレルと言えるかは難しいところがあります。自立運転と言ってもあくまで条件などは人間が考えているでしょうし、月面を撮ろうという人間の思想感情に基づき行われているわけですから、JAXAに著作権が生じる可能性はあるように思います。