私はスタートアップにて社内IT(いわゆる情シス、コーポレートエンジニアと呼ばれるロール)をしている者です。
組織において社内ITに関する課題が多い状況で、課題の優先順位の付け方や、何をやるべきで何をやらないべきかの仕分けの進め方に悩んでいます。
そこで、社内ITを1つのプロダクトと捉えるとするならばプロダクトマネジメントの考え方が活かせるのではと思っているのですが、私にはPdMの素養がありません。
このような状況において、PdMの素養を身に付けるとした場合の効果的なインプットとして何かAkiさんがおすすめされるものがあれば教えてもらえませんでしょうか。
あるいは、そもそものこの課題に適切に取り組むためのアプローチ(課題設定の仕方や問いの立て方)についてのコメントでもいただけると嬉しいです。
プロダクトマネジメントの素養が特に活かせる部分はこのあたりだと思います。
・ユーザー視点でのニーズの明確化
・優先順位の明確化
・MVPから広げていく漸進的なアプローチ
特に今お悩みの部分は優先順位関連だと思うのですが、それを明確にするためにはまず今ITとして何を最も成し遂げたいのかを明確にするところからだと思います。
社内ITってやることが多いですよね。それらを「なぜやるのか」をまず考えてみると優先順位がつけやすいんじゃないかと思います。
例えば端末の管理、インフラの管理、コスト削減施策、セキュリティ対策、アカウント管理、などなど挙げればきりがないのですが、それらって普段何のためにやっていますか?
一口に端末管理と言っても、会社によってそれは快適に働くためだったりセキュリティリスク軽減のためだったりと目的が異なったりします。現在の課題が「根本的な原因」なのか「表面的な問題」なのかを検証し、戦略に本当に擦り合っているかを確認することも重要です。
・今なぜやっているのか
・それは今後も必要なのか
・それは現在の戦略とどう関わるのか
・会社として重要視していることは何なのか
・これからIT戦略としてどういう方向に向かっていきたいのか
・そのために優先度が高いことは何なのか
というあたりを検討してから進めていくアプローチでしょうかね…
あわせて、もしまだでしたら社内ITの改善活動にも成果指標を設定し、小さな改善の効果を測定するのもおすすめです。これによって継続的な改善サイクルを回せるようになり、「優先順位を今決めきらなければならない」というプレッシャーからある程度解放されるかもしれません。
インプットとしては過去に(ちょっと別文脈ですが)おすすめの本を紹介しているのでご参照ください。
https://querie.me/answer/m3RDLn2wabC6AbSIJiMD
入門書としては「プロダクトマネジメントのすべて」もおすすめです。