やや質問が長く複雑て恐縮なのですが、現状抱えている悩みを質問させてください<(_ _)>
【状況】
今月、私が管理職(課長レベル)に昇進しました。
管理職になると同時に、私より上の役職(部長レベル)にいた、Aさんが退職することになりました。
Aさんは人事考課の設定や評価を担当されていたり、採用業務も兼任していた時期があるため、一般社員との信頼も厚い方です。
一方で、Aさんよりさらに上の事業部レベルであるBさんと一般社員の関係は険悪です。
以前、Bさんはパワハラ的な行為が見られたことがあり、一般社員は距離を置いている状況となっています。
(ぶっちゃけ、みんなBさんのことが嫌いなので、一般社員との間でさっそく板挟みです(´;ω;`))
今後はBさんがAさんの業務を引き継ぐ形にはなるのですが、
Aさんの退職に伴い、一般社員が後を追って辞めるケースが増えるのではないかと懸念しています。
【質問内容】
このような状況でメンバーが後追いで退職しないようにするためには、どのような対策を講じるべきでしょうか?
また、人の好き嫌いの領域に入った場合、関係を修復することはもう困難なんでしょうか?
↳業務を遂行してもらえれば別に好き嫌いは勝手にしてくれって感じなのですが、節々にコミュニケーションコストがかかってしまってまして。。。
P.S.
いつもブログを楽しみにしています!!
また、前にMENTAのセミナーにも参加させていただいておりまして、ぜひ機会があればまた開催していただけると嬉しいです!
toksato|むめいなうぇぶディレクターさん
どもー!あざまーす!
なかなか大変そうですねぇ
例によってまた激しく長文になりました。
なので、先に解決策(アイデア)だけ置いておきますねw
・解決策1:「(Bさんをメンバーから)遠ざける」
・解決策2:「上司(Bさん)を演出する」
=====ここから本編=====
いただいた質問にまず結論からお答えすると、
■上司Bさんを・・・
A.生かす(活かす)
B.はったおすw(排除する)
のどちらかしかないと思います。
そして、Bはそもそもそう簡単にはできないと思うので(できるならそれもアリ)、まあ、現実的には〒生かす(活かす)」の方かなと思いますねぇ。
■まずは「考え方」について
そもそも、ですが。
僕は、人が取れる選択肢というのは整理するとそんなに多くないと思っていて。
- そうである、か
- そうでない、か
- それ以外、か
しかないと思っています。
まあ、理屈としてはそりゃそうなんですが。
もう少し現実的な感じにすると
- Aか
- (現実的な対案である)Bか
- (AでもBでもない)それ以外か
になりますね。
実際には完全な2択ではなく、AとBの間にはグラデーションがありそこの選択肢もあるのですが、その「AとBの間(というC案やD案)」を考えるにも、まずはこの3択に整理すると良いと思います。
そういう目線で改めて整理しても、自分の部下さん達に対して上司をどうするかなんてのはやっぱり
- A.生かす(活かす)
- B.はったおす(排除する)
- C.そのどちらでもない(もしくはAとBの中間)
になりますよね。
さて、じゃあどうしましょうかと。
■ファクト(事象および事実)
・Bさんはパワハラ気質である
・ゆえに一般社員からは距離を置かれている
・このままいけば、高い確率で一般社員の大量退職につながると推測される
ですよね。
■根本的な問題と(理屈としての)解決策
言うまでもないですが、根本的な問題はAさんが退職してしまうことでも、一般社員が(いま)距離を置いていることでもなく、「Bさんがパワハラ行為をしていること」ですよね。パワハラ行為をするから距離を置かれているわけですし、Aさんが退職してその問題が顕在化しただけであって(=問題そのものは元から存在する)。
とすれば、理屈としては「Bさんにパワハラをやめさせる」が本来の解決方向だと思います。たとえばもっと上の人に叱ってもらうとか、人事部などに通報して処罰して反省してもらうとか。
ただまあ、そんなことができるならすでに行われているのだろうと思います。
(逆に言えば、それが可能ならまずはそれをやるべきだとは思います)
■現実的な解決策(の導き出し方)
まあ、Bさんにパワハラをやめさせる=人の意識や行動を変える、なんてのはほぼ無理だと思います。しかもそれが自分の(影響を与えやすい)部下ではなく、上司となればなおさら。
Bさんのパワハラ気質は変わらないとして。次に、ではそのままではどういう問題が起き、それはなぜ起きるのか、ということを考えると良いと思います。
・Bさんがパワハラ行為をする
↓
・一般社員の退職が増える
これは、なぜ起きるのか。
パワハラがあるからなんですが、つまりそれは「一般社員がBさんからパワハラを受けるから」や「一般社員が(パワハラによって)ストレスを感じるから」ですよね。であれば、それを防ぐ手立てを考えればいい。
■解決策1:「遠ざける」
たとえば。
「一般社員がBさんからパワハラを受けるから」
→パワハラを(できるだけ)受けないようにすれば良い。
となりますね。
要するに、両者が接触する、その頻度が多ければ多いほど受けるパワハラも増えるわけです。ならば、その回数を減らせばいい。Bさんと一般社員が直接やりとりする場を減らせば、その分だけパワハラを受ける回数も減るはずです。
具体的には、Bさんから直接案件を依頼させない。一度依頼が出てしまったとしても、そこから(組織図的にも)間に立っている質問者さんが「では、この件は私から報告しますね」と、常に間に入る動きをすれば良いと思います(なおいえば、本来それが組織上は正しい動きですね)。
▽解決策1.5:「信頼を得る」
「間に入ろうにもBさんが直接依頼してるのだから、邪魔にしかならない」
となりますよね。
では、じゃあそれをどうしたら解消できるか?を考えれば良いと思います。
ま、こんなのは簡単で「邪魔だ」と思われなければいい。逆に言えば「現場メンバーに直接依頼するより、コイツ(質問者さん)に依頼する方が楽だしうまく進む」とBさんに思わせればいいわけですよね。だから、そういう仕事、そういう行動をとれば良いと思います。
いや、我ながら難しいことを言ってるのはわかっていますw
しかし、それが中間管理職の本来の仕事で、それができない=「すっ飛ばして現場メンバーに直接依頼した方がすべてにおいて良い」となってしまうなら、それは存在意義が無い、ということになってしまいますね。
とはいえ、質問者さんは昇進したわけですから、少なくとも会社や上層部からは「できる人だ」と思われているはずで、だいじょーぶだいじょーぶ。できるはずですwうんできるできる(強引)
※類似する解決策で「Bさんと直接やり取りできるメンバーを育てる」というのもアリだと思います。
■解決策2:「上司(Bさん)を演出する」
こんな原因もありました。
「一般社員が(パワハラによって)ストレスを感じるから」
それは、こうすればいい。
→一般社員が感じるストレスを軽減する。
具体的には「とても偉い人で、(この人はこの人なりの)優れたところがあって、会社にも貴重な人なんだ」と思わせればいい。
なぜなら、「とても貴重で有能な人から受けるパワハラ」と「人間的にも仕事能力的にも終わってる人から受けるパワハラ」は、受け取る側の捉え方がとんでもなく変わるからです。
人間というのはゲンキンなもので、「えっ」と思っても相手が天才だったら「まあしょうがないか」とか「それでもこの人の話を聞きたい」と思うんですよね。
であれば、上司(Bさん)がそう思われればいい。さすがに天才と思わせるのは難しいとしても「この人はこの人で、能力のある人なんだ」と思わせるぐらいならそれほど不可能ではないと思います。
たとえば、実はこれは僕が実際にやってることなんですが(ちなみに解決策1もやってます)。
僕の今の上司は、役員なんですよね。彼はパワハラなんてしませんが、それでも、一般社員には接するだけで心理的負荷がかかります。
それを少しでも軽減するために、ある程度距離わ置かせるために僕が間に入ったり(解決策1)、また、チームの週次ミーティングの最後に、あえて彼(役員)が全体に喋る時間を作っています。
「このチームは、最後はこの人なんだ」
「この人の話を聞いておくと良いんだ」
「この人はやっぱり経営層にいる人で、すごく大事で貴重な話をしてくれるんだ」
と、メンバーに思わせるためです。
また他にも、1on1やことあるごとに「役員さんは、こういうところはちょっと苦手かもしれないが、こういうことができるんだ」「この点においては僕にもできない」とか「ああそれはね、役員さんの立場ではきっとこういうことが起きていて、他の役員からたぶんこんなことを言われてんだよ。だから、キミにそういう指示になるんだと思うよ。ごめんね」と話してみたり。
ガス抜きといえばガス抜きなんですが、目的はそれより「上司(役員さん)とのやりとりの、捉え方を変えさせる」ですね。捉え方が変わればパワハラチックなことも、実は違うかもしれない。
なので、質問者さんは「Bさんを演出する」と捉えて間に入ると良いと思います。
◾️もっと根本的なこと
上記2つが具体的な解決策なんですが。
だけど、これにはそもそも必要なものがあって。
・上司(Bさん)をよく観察すること
・自身が「クビにできるものならしてみろ」ぐらい上司(正確には会社)と戦える力をつけること
ここが、本来求められることなんですよね。
上司を演出するにせよ、上司と一般社員の間に入るにせよ「上司が何を考え、何に困り、何をしてくれると嬉しいのか」がわからないとできません。だから、常日頃からその人を観察するのが大事だと思います。
※その辺は「Agend」のインタビューでお話ししましたね。
また、何よりこれが大事だと思うんですが「会社と対等に戦える力を持つこと」だと思います。
実際、ぼくは先日あえて”波風を立たせる”ようなことを社内でしました(笑)
詳細は言えないのでざっくり説明すると「デザイナーを守るためにケンカをした」ですね。それはそれはもう、社内の多くの人を巻き込んで騒動になりましたし、僕も少なからず叩かれました。でも、僕は一つも折れませんでした。間違ったことをしたとは一つも思ってないし、それは自己のためではなく会社のためだと言い切れるし。
「それでもダメだというなら、どうぞマネージャーをおろしていただいて結構ですよ。クビにしてくれてもいいですよ(できるもんならね)」
というスタンスでした。
結果、完全勝利をおさめました(笑)
(ま、会社組織において相手に「勝つ」というのは必ずしも歓迎することでもないと思いますけどね。平和がベスト)
なかなか難しいとは思いますが、ぜひここを目指してもらえたらと、思います!
P.S. ブログ読んでいただけてるとのこと、ありがとうございます!うれしいなぁ。
セミナーは・・・まあこれはお声がけされてやるものかな?とも思うのでwそこはイベンターの方に・・・(笑)
※でもX(Twitter)のスペースはまたやろうと思います!