育休中なのに仕事してる男性の先輩方が、育休の"ロールモデル"になりつつあります。 余裕のある会社でない限り、休んだ分置いていかれるし、仕事もポジション取られかねないし、アファーマティブアクションも使えないので仕方ないのでしょうか？

あまり健全ではないと思いますが、育休をとっていない方と比べたら、かなり優遇されていると思いますよ。 まず、休みの程度と、評価への影響の2軸あると思います。 休みの程度 1　完全に休み 2　週1-2回出勤 3　原則毎日出勤で、時短・フレックス 評価への影響 A　一切影響なし B　休んだ分だけ減点 C　休んだ分以上に減点 育児に関する優遇が全くない場合、3Cになります。育休以外の理由で、長期間にわたって時短勤務をする状況を、イメージしていただくとよいと思います。その時点で出世コースからは外れるでしょうし、場合によっては退職勧奨の対象になるでしょう。 十分に優遇されている場合、1Bとか、3Aとか、そのくらいになると思います。1年間休んだら、1年分だけ昇進や昇給が遅れるという感じですね。もしくは、時短勤務だが、評価では下駄を履かせてもらって、時短勤務ではない人と同程度の評価を得られるという感じです。 1Aみたいなのは、さすがにあり得ないと思います。1年も2年も休んで、その間に一切の成果を上げていないのに、まじめに働いていた（＋育休中の人のフォローまでしていた）人と同じだけの評価を得るのは、極めて不公平でしょう。1Aレベルの優遇が行われている場合、それを理由として、育休をとっていない社員の離職が発生しているはずです。 ご質問者さんの勤務先の場合、3Aの選択肢しかないという点で不健全だとは思います。（1Bや1Cも、本人の意向で選べるべきです。）ただし、育休をとっていない人と比べたら、かなり優遇されていますから、現状を見て「アファーマティブアクションが使えないから仕方がない」などと解釈するのは、少し求めすぎだと思います。 もっとも、近年は定年が後ろ倒しになって、40年間も働く時代になりました。それなりに優秀な人であれば、1年分や2年分の遅れは、容易に取り返せるはずです。もちろん、大企業でCXOになりたいというなら、家庭を含む全てのプライベートを犠牲にする必要があるかもしれませんが、多くの人はそこまでは望んでいないでしょう。出世欲がある人でも、定年までに部長級になれたらいいな、くらいの感覚でしょうし、生涯平社員でもよいと考えている人が多数派だと思います。そのようなキャリア観であれば、育休がキャリアの足枷になることはほとんどないでしょう。 一般的な人生において、仕事は人生の10-15%程度を占めます（年2,500時間労働×40年÷平均寿命）。決して小さくない割合ですから、ある程度真剣に取り組んだほうが良いとは思います。ただし、所詮は15%ですから、プライベートを全て犠牲にしてまで、注力するようなものではないと思います。仕事とプライベートをうまく両立させながら、人生全体のクオリティを高めるのが重要です。ご質問者さんの勤務先の場合、それを実現できる程度のサポートは、行われているのではないかと推察しております。