ここまで成長に関する質問が多いと多くの人が(特にエリート層ほど)成長に囚われているんだなと思いますよね。
ネルさんもどこかで競争から降りることになるとはおっしゃっていますが、成長することが人生の幸福の総量を増やすことにつながるかは皆もっと考えた方がいいなと思います。
努力によって未来を良くしてきた実感を得ているエリート層だからこそサンクコストもあって成長しなければという思考から離れるのは難しいのだとは思いますが。
個人的に能力は50→70への労力と70→90への労力は天と地ほど差があると思いますが、50→70となることで得られる金銭的メリット(年収の伸び)や地位の向上と70→90となることで得られるそれらはそこまで差がないと思っているのですがネルさんはどう思われますか?
個人的には努力しようと意識しなくても努力して成長できる人だけ頑張れば良くて、成長を意識し続けて辛くなっちゃうような人は辛くならない範囲での緩やかな成長にとどめて、早くラットレースから降りてどうすれば人生をより幸福にできるかに向き合った方が良いと考えています。
成長すれば人生が幸福になるという大衆の考えに盲目的に流されて、どうすれば自分が幸福になるのかにちゃんと向き合えてない人が意外と多い気がします。
これは良いご質問ですね。
多くの人にとっては、緩やかに成長していくことが幸福に繋がると考えています。
1 価値観次第
2 成長速度について
3 努力は複利である
4 いつ頑張るか
1 価値観次第
前提として、成長と幸福度の関係性は価値観次第です。
成長することが良いことだと思っている人もいれば、現状維持で満足できる人もいます。例えば、田舎の中高年層には、現状維持に満足していそうな人も多数いました。ただし、そういった考え方は、若い世代や東京では少数派だと思います。
田舎の中高年層の話をしても仕方がないので、ここでは、「成長することは良いことである」という価値観のもとで回答します。
2 成長速度について
成長することは良いことなのですが、過度な成長・過当競争を求めると、心身に過剰な負荷がかかることが多いです。過労死もしますし、死ななくても重大な病気・障害になることもあるでしょう。
価値観は人それぞれではあるものの、何もかもを犠牲にして成長したいと思っている人は、さすがに少数派だと思います。大多数の人は、健康を損なわない範囲で、長く成長したいと思っているはずです。
具体的にどのくらいの成長スピードが良いかというと、年率2~3%だと思っています。停滞はストレスになりますし、急成長には犠牲を伴います。年率2~3%の成長であれば、持続可能であり、幸福度にもプラスに働くと思っています。
年率2~3%の成長というのは、人生の平均成長率を維持するという意味合いです。33歳の人にとって1年間は人生の3%であり、50歳の人にとって1年間は人生の2%です。33~50歳の人が、1年あたりの成長量を維持した場合に、年率2~3%の成長になります。
3 努力は複利である
人生の平均成長率を維持するのは容易ではありません。毎年分母が増えていきますし、年齢とともに体力や記憶力が衰えるからです。平均成長率を維持するためには、複利の効果を活用する必要があります。
私は、努力には複利の効果があると考えています。大学受験や就職活動を頑張った人ほど、良い仕事に就ける可能性が高く、良い仕事に就けた人ほど、良い業務経験を積める可能性が高いからです。良い業務経験を積むことで、仕事能力が上昇していきます。
大学受験や就職活動をサボってしまった人は、良い企業に就職できず、良い業務経験を積めません。良い企業に就職できたとしても、新人のころにサボってしまったら、ずっと似たような雑務をやらされることになるでしょう。
4 いつ頑張るか
3に記載したように、努力は継続してこそ意味があります。しかし、一生全力で努力し続けないといけないかというと、そうでもありません。重要なタイミングが3つあります。
(a)大学受験
(b)新卒就活
(c)新社会人
まず、大学受験と新卒就活の両方を頑張らないと、良い企業には就職できません。トップティアの外資系証券とかに入る必要はありませんが、それなりにちゃんとした仕事に就かなければ、その後の成長が難しくなってしまいます。業界3~5番手くらいまでの大手企業には入ったほうが良いでしょう。
そのうえで、社会人最初の3年間くらいが非常に大切です。ここで頑張っておくと、優秀な若手だとみなされて、どんどん新しい仕事の機会を与えられるようになります。ここでサボってしまうと、雑務担当になってしまいます。
27~28歳くらいまでに優秀な側に入っておかないと、その後の逆転は難しいでしょう。詳しくはこちらの回答などもご覧ください。
https://querie.me/answer/t4FWdgBUUZdfvZ2GsIjr
裏を返せば、30歳くらいまでにある程度の仕事経験を積んでおけば、あとは適度に手を抜いたとしても、そう簡単には逆転されません。複利の効果が効いてくるからです。個人的には、ここまで頑張るのがおすすめです。
20代までの努力貯金により、50歳くらいまでは成長できます。大企業でいえば、課長職くらいまでですね。50代以降も成長し続けたいのであれば(大企業で部長・本部長級になりたいのであれば)、30代以降もそれなりに頑張る必要があると思います。
まとめると、過度な成長や過当競争は幸福に繋がらない一方で、年率2~3%程度の成長は必要だと思います。年率2~3%の成長を長期間続けるためには、20代後半までに、仕事能力をある程度高めておく必要があります。
20代後半くらいまでちゃんと努力をしたら、あとは自由にすればいいんじゃないでしょうか。