歯科医師6年目です。
ある程度の歯科治療に関しては勉強しましたが、いかんせん矯正とシビアなインプラントは経験不足です。
開業を考えていますが実力的に不足してて諦めた方がいいのかなとも思います。
開業してから勉強したらいいよという方もいらっしゃいますし、その言葉に励まされている節もあります。
実際のところどうなんでしょうか。開業してからサイナスリフトやオールオンなんで出来るようになるのか不安で仕方がありません。
先生は、「インプラントなんでもできまっせくらい実力をつけてから開業すべき派」または「開業してから勉強したらいいんだよ派」のどちらでしょうか。
キャリア的にもそろそろ考えなければ行けないのかなと思ってます。何かアドバイスがあれば幸いです。

くるつ@歯科医師さん
ご質問ありがとうございます。
先に僕の意見でご質問に回答した上で、意見を述べさせてください。
あくまで開業は自己責任ということもご了承ください。
※長くなりました。。すみません。
まず、その2つなら僕は完全に後者で、後から好きに勉強すれば良いと思ってる派です。
そう思う理由及び僕が個人的にいつも思ってる意見
1、何でも出来まっせって言うレベルが曖昧すぎる
→これ皆そうなのですが、何でも出来るって完全に自己評価なんですよ。
ちなみに僕は開業する時
ある程度何でも出来る
と思ってましたよ。何なら3年目くらいでもうそう思ってました笑
でも、実際には「舐めんなク◯ガキ」と今の自分と当時の自分が出会ったら言うと思います。
でも、実際には医院が潰れたりはしてません。
要はこれって、経営しながら自分も成長したってことなはずです。
皆そうですよ。
何でも出来るなんて歯科医師は実際には殆ど居ませんから。
2、自分が開業する土地でサイナスやオールオンが必要なのかを考えよう
→これもあるあるで、僕ら歯科医師ってすぐにフルマウスとか、派手なことを意識しますけど果たして必要でしょうか?
僕は元々オールオン4はやらないですけど、
僕が開業してからフルのボーンアンカードブリッジのケースなんて10も無いですよ。
そもそもそんな欠損ないですから。
出来ないよりは出来たほうが良いですが、
会得するために必要な労力と、それを会得した先に出せる利益の兼ね合いをよく考えておいたほうが良いです。
3、矯正もインプラントもそもそも必要なのか考えよう
→これに関しては極論になりますし、出来たほうが良いと思います。
特にベーシックなもの(これも定義が少し難しいですけどね笑)。
これは2と同じで、会得するための労力に対して出せる利益の割が良いからです。
でも、出来なかったら上手くいかないって何でそう思うのでしょうか?
それは、周りが皆やってる先生ばかりだからだと思いますが、本当に皆出来てるかなんて分かりませんよ?
自分の強みを活かす医院を考えましょう。
=開業した時のコンセプトをもっと考えましょう。
4、開業後に大切なのは臨床力ではない
(臨床力は二の次であるという意味ですよ)
これは僕の結論です。
臨床力はある一定を境に利益とは反比例しますし、
何なら経営が上手くいくとはあまり関係すら無いことも多いです。
理由は、僕個人の感覚ですが、
世の中の歯科医師の平均的な話として、
思ってる以上に臨床力が低い
思ってる以上に患者はこちらの臨床力は分からない
思ってる以上に特殊な処置が出来るとか出来ないとか、そこまで経営には影響しない
からです。
僕が勉強したりしてるのは前から言ってますが
趣味です。好きになろうとする努力の一環であり、その結果色々な自己満や承認欲求を得られたり、様々な人と話ができたり繋がれるのが楽しい&モチベの維持に繋がるからです。
結果として患者のためになってますが、僕にとっては完全にオマケです。
最後に、、、
開業しようとする先生が皆気にしてる事ですが、
どのくらい何が出来てればOKなのかに答えはありません。
また、そこで不安に思う人が開業前に自分が満足出来るレベルに到達することも多分ありません。
共通してるのは、
明白な達成したいレベルというものが曖昧な人が多い
そしてそれ以上に思うのは
自分がどのような土地でライバルがどんな医院や歯科医師で、どのようなコンセプトと強みで開業するのか?のリサーチ不足が多いです。
(他にもありますが割愛します)
今自分が持ってるもの全てが強みに出来ないとするならばそれは開業できないかもしれません。
しかし、価値のないものをいかに高くして売るかが商売の大原則です。
言い方を変えると、
価値があるかないかを決めるのは自分の売り出し方(コンサル)次第なんです。
歯科医師に足りないのは人間力と喋りの能力であることのほうが多いですね。
相手の思考回路を把握して喋りで人を動かし求心する能力こそ、僕個人が開業で最も必要と思った&
僕が手前味噌ですが最も得意とする分野です。