くるつ先生はいつの頃から自分の歯科医師像を思い描いて今現在まで過ごされてきましたか？ 実家が歯医者ではなく、これといった興味のある診療科があらず、自分がどのような歯科医師を目指すべきなのか悩んでおります。 例えば、憧れてたり目指している先生や師匠的な方がいらっしゃたのでしょうか。 お答えできる範囲で教えて頂きたいです。 よろしくお願いします。

ご質問ありがとうございます。 僕も実家は歯科と関係が一切無いので似てますね。 ちょっと答えづらい＆スペースでは話したことがちょっとだけあるのですが、 自分の歯科医師像を描いたのなんてここ数年の話です。 しかもそれはポジティブというよりは、年齢的な背景やライフステージの変化で、 この部分はこれ以上はもう無理だろう 残された時間に対して僕が出来るのはこれくらい 自分が情熱を持って何かが出来るのはこのくらい 等、ネガティブ？な歯科医師としての限界像です。 僕は学生時代〜研修医終わるまで、1ミリも歯科に興味がなかったです。 だから、自分のやりたいこともなければ、そもそもどんなものがあるのか、どんな道があるのかすらよく分かってませんでした。 そんな僕も卒業したら流石に仕事をせざるを得ません。 そんな体たらくなくせに、 お金は稼ぎたかったし、親には安心してほしかったので。 だから、それなりに激しい法人でめちゃめちゃ仕事しました。 まぁ歯科医師としても人間としても大分叩かれてボロボロになりながらも毎日生きてました。 そこで色々自分の治療レベルややりたいこととか、今いる環境の疑問が出てきたのなんて丸3年過ぎた辺りからです。 それまでは毎日やる事が多すぎて、休みが少なすぎてがむしゃらにやるので精一杯でした。 まぁ2年目に何かの間違いで勉強会に行って、そこで外の世界に少し触れました。 (そこの話はここでは割愛します) 僕が変わったのは多分４年目か５年目辺りからです。 少しずつ、自我が芽生えてきていたのと、それなりに自分に自信を(過信ですね)持っていたので笑 でも、その時ですら知識が少なすぎてそもそも尊敬してる先生とか憧れの先生とか居なかったです。 色々ありましたが7年目？辺りで開業して今に至ります。 今では自分のやりたいこと、尊敬してる先生、憧れてる先生、結構居ます笑 不思議ですよね。1ミリも歯科に興味すら無かった僕が偉そうに治療に拘ったり、人にモノを教える事があったり、こんな質問に答えているんですから。 そして、僕とは全く異なり、 既にそれなりの知識を持ち合わせていた新卒の部下と数年前に出会い、僕のもとで彼は成長していってくれています。 本当に不思議な因果だなと。 ついてきてくれてる理由も何となく分かりますが、本当に有り難いなと。 結局ですね、何をやりたいかなんて決まって無くても大丈夫ですよ。 僕みたいにやっていくうちに自我が芽生えて行きますから。 でも、うちの部下を見てると歯科医師とはこうあるべきなのかもしれないなと思う事もよくあります。 でも、面白いのはそういう先生は先生でまた色々と苦労するんです。 僕が全く苦労しないようなポイントで。 だから、先生がどっちだろうととにかく仕事を始めたらとりあえずがむしゃらに頑張ってみてください。 無理なら程々でもOKです。 どこかで何かが変わりますよ。 変わらなくてもまたそれは一興、人生の楽しみ方は自由ですから。