能力不足の業務を担当している事について、①チームひいては会社のプレゼンス向上のために自ら辞退を申し出るか、②自らの成長のため、降ろされるまで継続するか、悩んでいます。
背景として、お客様から注目されている業務を複数件担当しています(実力ではなく、時勢に伴う運です)。自分なりに一生懸命やっており、以前より知見はついている実感はあります。しかし、依然として能力不足から、一定以上の質を担保した成果を期限内に出せていないです。
自分より優秀な同期後輩からはやっかみを受け、上司たちからは労われつつ、「もう少し頑張れないかなぁ...」いった言葉をいただきます。
「チャンスを与えられる限り、自分なりに出来る所までやってみよう」という気持ちはある一方、「チームや会社のプレゼンス向上のためには、どう考えても他の人にやらせた方が良いのになぁ」と思う事もあります。
こうした背景もあり、今後どうすれば良いか、アドバイスをいただけると幸いです。よろしくお願いいたします。

ネルさん
まず、会社の業績のために辞退する必要は一切ないと思います。
言い換えると、
A 自分の成長のために続けるか
B 会社の業績のために辞めるか
の二択であれば、迷う余地なくAだと思います。本当にAとBで悩んでいるのであれば、回答はここで終わりです。これ以上議論する必要は一切ありません。
しかしながら、ご質問者さんが悩んでいるのは、
A 自分の成長のために続けるか
C 自分を批判から守るために辞めるか
の二択ですよね?
こちらの二択なら、Cを選ぶべきパターンもあります。まずは、本当にAとBの比較で悩んでいるのかを整理したほうが良いと思います。
仕事を含む人生全般において、正しい意思決定をするためには、自分の本心と向き合うことが非常に重要です。意思決定の前提となる部分で本心を隠したり、中途半端にかっこつけたりすると、まずもって正しい判断はできません。
さて、ここからはAとCの比較です。
注目を浴びる仕事をする場合、成功すれば大きな評価に繋がりますし、失敗すれば大きな批判に繋がります。プラスもマイナスも数倍になっているイメージでしょうか。
本来であれば、そういった仕事を引き受ける前に実力をつけておき、引き受けたからには成功させるべきです。チャンスが巡ってくるかどうかは運ですが、巡ってきたチャンスを生かせるかどうかは実力です。
ご質問者さんの場合、運に恵まれて、せっかくチャンスが巡ってきたのに、それを生かす実力がないという状態にあります。厳しい言い方になりますが、続ける判断をしても、辞退する判断をしても、一定の後悔は残ると思います。
判断軸になりそうな論点は、
1 成長
2 評判
3 逃げ
あたりだと思います。
当然ながら、続ける判断をして業務経験を積んだほうが成長はできます。成長のためだと割り切って続けるという考え方はあるでしょう。
一方で、実力が伴っていないのに続けていると、批判は増える一方でしょうし、評判はさらに悪化していく可能性があります。精神衛生上もよくないですし、致命的な悪評に繋がる前に撤退するというのも有力です。
あとは逃げの観点ですね。ここで辞めれば、周囲からも逃げたやつだと思われるでしょうし、ご自身にとっても負の実績になるでしょう。まあ、自ら辞退するのと、辞めさせられるのでどっちがマシかは微妙なラインですが。
まあ、最終的には、現在の実力と将来の目標とのバランスだと思います。
将来的に、仕事ができる人になりたいのなら、覚悟を決めて続けるしかないんじゃないでしょうか。少しでも多くの業務経験を積みたいところですので、(悪評が広まる)リスクをとってでも、経験を優先すべきだと思います。まあ、転職すれば評判はリセットできますからね。実力さえつければ、あとはどうとでもなると思います。
一方で、現在の実力があまりにも低い場合、実力に見合った仕事をしたほうが成長しやすいですし、致命的な悪評になる前に辞退するのもよいと思います。特に、高い目標もなく、現職で定年まで働くことを想定しているような場合は、成長よりも評判を優先するというのも一案です。