30代独身女性です。結婚の予定もなく、管理職になると家賃補助がなくなるためマンション購入を検討しています。 ①住宅ローン控除は利用できない広さだが、利便性が高い都心築浅/新築マンション ②住宅ローン控除を利用できる広さの郊外の築浅マンション 中田さんならどちらを購入されますか？ そもそも独身で必ずしも今買う必要性もないので、今高い時に買わなくても賃貸継続でもいいのかな、とも悩んでいます

賃貸継続か、①か、あるいは①の亜種で「住宅ローン控除を利用できる広さの都心マンション」をお勧めします。推奨理由は引っ越しのしやすさです。結婚の予定がないとのことですが、仮に独身が続いたとしても転職や留学なども含めて何が起こるかわかりませんし、何なら結婚した後でさえも引っ越しの可能性はあります。そんな時に、郊外だとどうしても流動性が落ちるので引っ越しにブレーキがかかりやすくなってしまいます。都心であれば流動性が高いので、買ったマンションは売りやすく、従って引っ越しも容易です。「住宅ローン控除を利用できる都心マンション」を推奨するのは、これもやはり流動性の問題であり、質問者さんが住宅ローン控除を気にしていなくとも次に買う人は必ず気にするからです。住宅ローン控除をしやすい面積の方が買いたい人が多くなるので、その点でも住宅ローン控除を使える条件の部屋を推奨したいと思います。 なお、同じく引っ越しのしやすさという点では賃貸も選択肢になるのですが、この選択肢を取りやすいのはマンション価格の上昇に比して家賃はほとんど上がっていないからという事情が背景にあります。この乖離を以て一部の人は「だからマンション価格はこれから下がる」と言っていますし、逆に「いや、家賃もこれから上がる」と主張する人もいます。前者なら賃貸の戦略勝ちですが、後者なら賃貸の継続も割に合わなくなり、しかもその頃にはもっとマンション価格が上がっていてますます住む場所の選択肢が狭まるという事態になってしまいます。独身なら何とでもなるのですけれど（結婚しても何とかなりますが調整事は増える）、何とでもなるからこそリスクを取って買ってみてもよいのではないでしょうか。ちなみに、仮に結婚することになっても結婚前に取得した財産は特有財産として配偶者と分け合う必要がないという保険機能もあります。