ネルさんは海外への移住や英語学習等についてはあまり関心がないように思われていたのですが、今後の日本社会の状況を踏まえても、基本的に現役世代は日本で老人の皺寄せを食いながら生き続けるしかないとお考えでしょうか？またはネルさんとしては海外に出て行くことも検討されていますか？

過去に検討したことはありますが、主に３つの理由で海外就職はしないことにしました。 １　東京の住環境 ２　キャリアの選択肢 ３　語学力・仕事能力 １　東京の住環境 まず、日本政府や日本の老人のことは嫌いですが、東京が嫌いなわけではないんですよね。極端に言えば、東京に住むために日本に納税しているという感覚であり、日本国民になるために日本に納税しているという感覚はありません。 したがって、日本の地方に住むくらいなら海外移住を検討します。ただ、今のところ東京から出ていくつもりがないので、東京と海外の二択なら東京でよいという考え方です。 ２　キャリアの選択肢 次に、海外で就職するといっても、しょせんはアジア人男性なので、一定の差別は受けることになります。海外で生まれて現地で働くのと、日本で生まれ、日本人として海外で働くのには天と地ほどの差があります。 結果として、海外で働くほうがキャリアの選択肢は狭まります。本社の重要な部署で重要な役割を担える可能性は低く、高確率で日本関連の仕事に就くことになります。法人営業で日本の現法を担当するとか、金融業であれば日本株のアナリストとかですね。こういう職業に就く場合、日本経済のリスクからは逃れません。 それなら、東京で働いて、東京の中で面白い仕事を探したほうが、まだマシなのではないかと考えておりました。 ３　語学力・仕事能力 １や２を踏まえても、短期的に海外で働くのは有力でした。数年ほどシンガポールで働いて、次の転職では日本に戻ってくるような計画であれば、税制面でもかなり有利です。 これをやらなかったのは、語学力や仕事能力に自信がなかったからですね。日本で英語を使った仕事をできる程度の語学力はありますが、自分以外が日本語を話せない環境で何年も働くのは、かなりしんどいレベルです。低い語学力を補えるほどの仕事能力があるとも思っていなかったので、あえて挑戦しなくてもよいかなと思っていました。 そして、１と２に書いたとおり移住する気はないので、数年間の経験のためだけに、膨大な時間の英語学習をやるのは嫌でした。もっとも、この点についてはちょっと詰めが甘かったです。今では、日本で働く場合でも、もう少しまともな英語力はあったほうがよいと考えています。