奨学金に関して質問です。
出身は田舎(家の周りが田んぼで囲まれてるレベル)で、現在は都内勤務のアラサー会社員です。年収は850万前後で、毎月3.5万円の奨学金を返済しています。
生活に困っているわけではないのですが、奨学金という名で親が払えなかった教育費(大学費用)を子どもに押し付ける構造にそろそろ我慢できなくなり、親に子どもの教育費(奨学金)ぐらい親が返してくれと言おうか迷っています。
奨学金を親に返済させたという話はあまり聞かない気がするのですが、教育費は親が払うべきという私の感覚がおかしいのでしょうか。
(奨学金は子ども本人名義で借りてるんだからお前が返すのが普通だろと言われたらそれはそうなのですが…)

ネルさん
奨学金の問題については、以下のように考えております。
1 そもそも大した金額ではない
2 返済するのは義務である
3 学費の格差は大した問題ではない
なお、奨学金を親に返済させても問題はないと思いますが、その場合は贈与税が発生すると思われるので、必要に応じて税理士にも相談しましょう。
1 そもそも大した金額ではない
まず、日本は学費が安いので、奨学金といってもせいぜい500万円程度のはずです。この程度の金額なら、悩むよりもさっさと完済してしまったほうが、いろいろと楽だと思います。
それと同時に、その程度の金額なので、学費は親が負担すべきだとも思います。子の学費すら支払えない親は情けないと思いますし、貧乏を美談にするのは好ましくないと思っています。
学費を払えないのは、両親のどちらかが働いていないか、両親の両方が楽な仕事を選んだか(大変だが稼げる仕事より、楽だが稼げない仕事を選んだ)、のどちらかが原因です。社会のせいではなく、親のせいです。
なお、米国の一流大学に進学して、奨学金が4,000万円~5,000万円あるとか、5人兄弟でそれどころではなかったとか、そういう場合は話が変わってきます。一人っ子~2人兄弟くらいで、日本の大学に進学したケースを想定して回答しています。
2 返済するのは義務である
そもそも論として、借金を返済するのは、借金をした本人の義務です。返済のためにお金を稼ぐのも、返済のために倹約するのも、義務履行のプロセスの1つです。
借金をして大学に行った以上は、就活を頑張って、ちゃんと稼げる仕事に就く必要があります。また、新卒1年目から散財するのは控えるべきです。この意識さえあれば、数百万円の借金なんて新卒2-3年目には完済できるはずです。
奨学金で悩んでいるのは、借金をしたくせに、返済意識が低く、好きな勉強をして、好きな仕事を選んだ人たちだと思います。奨学金の返済に苦労するのは、社会のせいでも親のせいでもなく、本人が低所得なせいです。
別に年収1億円以上を稼げと言っているわけではありません。高々数百万円の返済に苦労しない程度は稼げと言っているだけです。(この観点では、ご質問者さんも返済に苦労しない程度の稼ぎはあるようにお見受けします。返済に苦労しているとしたら、支出面の問題でしょう。)
3 学費の格差は大した問題ではない
さて、1にも書いたとおり、大学の学費はせいぜい数百万円なわけです。学費を親が支払ったか、本人が借りて支払ったかは、大した格差ではありません。
例えば、進学とカネの問題を、以下の4つの段階に分けたとしましょう。
A 入学祝に高級車やマンションを買ってもらえる人たち
B 大学の学費くらいは親が払ってくれた人たち
C 大学の学費を奨学金で調達した人たち
D 環境のせいで大学に行くという選択肢がなかった人たち
AとBでは、使えるお金に数億円単位の差がつきますし、CとDでは、人生の選択肢に大きな差が生まれているでしょう。一方で、BとCの差は、せいぜい数百万円なんですよ。どんなに高く見積もっても、人生全体で1,000万円くらいしか差がつきません。
それにもかかわらず、Cの人たち(=ご質問者さんを含みます)は、自分たちの境遇を悲観しすぎです。Bと比べて大して不利ではなく、Dと比べたら大幅に有利です。そういう意識を持つと、奨学金に対する考え方も変わってくるのではないでしょうか。