お疲れ様です。
私はTOPIX Core30のうちの一社で【※ 部署名を削除しました】の仕事に携わっている新卒2年目です。
メインの担当者として現場で作業をこなしつつ、下位職位者(新卒1年目〜3年目相当)に対しての指導にあたる立場です。
1つ上の職位では、業務のチームリーダーとしての役割が期待されています。
私はなるべく早く職位を上げたいと考えており、そのために高い評価を求めて仕事をしているという前提のもと、読んでいただけますと幸いです。
前置きが長くなりましたが、今年の4月、部に配属になった新卒社員(以下「後輩」とします)の教育係に任命されました。
教育係になってから3ヶ月経ちましたが、後輩への関わり方について悩んでおり、アドバイスをいただきたいです。
後輩はとても社交的でコミュニケーション能力が高いように思います。その一方で仕事において準備不足が目立っており、マネージャー層へのレビューの際にデータの出典が答えられなかったり、事前に他部署に確認すべき内容の確認を行わないなどのミスを繰り返しています。
レビューするデータの出典、根拠となる法律や制度について、一次資料や法律の原文にあたって準備をした上でレビュー臨むように繰り返し伝えているつもりではあるのですが、私の伝え方が悪いのか、腹落ちしていないような反応が返ってきます。後輩なりにAIを使って調べているつもりなのでしょうが、AIが正確な情報や法解釈を回答するわけもなく、レビューに耐える質ではありません。
先日もマネージャー層へのレビューの際にも「自分は数字をコピペしているだけなんでわからないです」(原文ママ)と発言しており、自分の力不足を痛感しています。
このまま、後輩の評価に連動して、教育係である私のマネジメント面、指導面での評価が下がっていくのは避けたいです。
事前に準備することの重要さを伝えるために、どのような要素を盛り込んで、何に気を付けて後輩に話すべきかご意見いただけますでしょうか。
私は2年目、後輩は1年目と、年次がそこまで変わらず、職位の違いも後輩目線ではわからないので、私の発言にそこまでの重みがないのかもしれません。
現時点では話の仕方を工夫することで、どうにかやってみようと思っていますが、そもそもこの方針がナンセンスでしたら、ご指摘いただけますと幸いです。
よろしくお願いします。

ネルさん
良いご質問ですね。
新卒2年目でこの質問をされているということは、相当に優秀な方なのではないかと思います。一般的には、そこそこ活躍している28~30歳くらいの人が悩む論点だと思います。
さて、「後輩に準備の大切さを教えるのはどうしたらよいか?」というご質問であれば、私にもよく分かりません。準備の良い人は何も言わなくても準備が良いですし、準備の悪い人は何を言ってもだいたい準備が悪いです。
ご質問に対する直接的な回答ではありませんが、その状況を打開するために検討すべき事項についてお答えします。
なお、新卒でその部署に配属される会社は珍しいと思いますので、部署名は削除しておきました。
1 後進育成の重要度
2 そもそも指導に意味はあるか
3 教育係の目標は何か
4 品質管理の方法
5 指導するとしたらどうするか
1 後進育成の重要度
まず、ご質問者さんは相当に優秀な方だと思いますので、すでに十分評価されていると思います。教育係の任期終了時に、当該後輩が全くの無能なままだったとしても、それによる減点幅は大きくないでしょう。
それよりは、厳しい指導をしたために、当該後輩が休職してしまったり、パワハラで訴えてきたりするリスクを危惧したほうが良いです。
後輩を優秀な人物に育てあげた場合に、10点の加点があるとしたら、後輩が無能なままだったとしても、減点の幅はせいぜい2~3点です。一方で、パワハラで通報されたら-50点、後輩が休職したら-100点くらいの減点があります。
一般論として、後進育成はリスクとリターンのバランスが悪いので、会社での評価を重視しているのであればなおさら、あまり真剣にやらないほうが良いと思います。
適当な業務マニュアルでも作っておいて、期末評価のときに「後輩向けにマニュアルを作りました。後進育成にも力を入れています!」とでも報告しましょう。それが一番賢い方法です。
2 そもそも指導に意味はあるか
そもそも論として、私の知る限り、上司の指導によって仕事能力が大幅に改善した人なんて、存在しないんですよね。優秀な人は勝手に優秀になりますし、無能な人は指導をしても無能なままです。
ご質問者さんだって、何か上司から特別な指導を受けたことにより、優秀になったわけではありませんよね? 私自身も、(現職では一定の評価を得ていますが、)誰かに指導をしてもらったわけではありません。
優秀な人を伸ばすために必要なのは機会だけです。いろんな業務を任せてみて、裁量を与えて、経験を積ませて、万が一のときは上司として責任を取ってあげる、というのが適切な後進育成の方法論です。
これで育たない人は、基本的に無能なままになるので、放っておくのが賢明です。大手のJTCであれば、無能なまま定年を迎えている人もたくさんいるはずです。そういうものなのです。
3 教育係の目標は何か
会社にもよると思いますが、少なくとも私の理解では、教育係の仕事は、
誤 後輩を優秀な人物に育てること
正 後輩を管理しながら、チーム(教育係+後輩)で成果を出すこと
です。
この観点でいうと、後輩が準備の大切さを理解していなくても、さほど問題ではありません。一方で、後輩に「自分は数字をコピペしているだけなんでわからないです」と報告させてしまっているのは問題です。
マネージャー層からは、後輩が出典を答えられなかったのではなく、(ご質問者さんを含む)チームが出典を答えられなかったと解釈される可能性が高いです。
ご質問者さんが優先的にやるべきことは、後輩に準備の大切さを教えることではなく、後輩が答えられなかったときに代わりに答えることで、チームとしての成果物の品質を担保することです。
4 品質管理の方法
チームの仕事の品質を管理するにあたっては、以下の3つの方法などが代表的だと思います。
(a)二重作業
(b)事前確認
(c)指示の分割
(a)は、後輩に指示を出しつつ、自分でも同じ作業をしておき、後輩の成果物の品質が低ければ、自分で作業したものを提出するという方法です。完全な二度手間であり、生産性は度外視になりますが、確実に品質を担保できるので、古今東西でよく使われている手法です。
(b)は、仕事の進め方を後輩に任せる一方で、最低限の品質確認をするという方法です。「5営業日後にマネージャー層に報告するので、4営業日後に私に報告してください」みたいな感じですね。最後の1営業日で、品質不足の部分を是正することになります。品質が著しく不足していると、1営業日では是正しきれないというリスクがあります。
(c)は、生成AIのプロンプトエンジニアリングに近いものです。「○○について調べてまとめてください」という指示を出すのではなく、以下のようなステップに分けて、細かく指示を出します。要するに、上司が仕事の進め方を考えて、部下は作業をするだけという形になります。
・○○に関連するニュースをリストアップしてください
・そのリストもとに情報を整理してください
・整理した内容を踏まえて想定QAを作成してください
・想定QAのうち、聞かれる可能性が高いものは資料に書き込んでおきましょう
このようにすれば、出典不明の情報が出てきたり、簡単な質問に答えられなかったりするケースは減るはずです。指示をどう分割するかが、指示を出す側の腕の見せ所です。
なお、これは外注先の管理などでもよく使う方法です。私は、外注先の管理みたいな仕事をすることが多いのですが、信用している外注先でも(b)はやります。信用度の低い外注先なら、(a)をやることもあります。
私の仕事は、チーム(社内の数名+外注先の数十名)で成果を出すことなので、外注先のミスは私のミスだと見なされます。手段を問わず、チームとしての成果物のクオリティを担保する必要があるのです。ご質問者さんの仕事においても、本質は同じだと思います。
5 指導するとしたらどうするか
ご質問者さんの状況を踏まえると、基本的には4みたいなことをやるのが良いのではないかと思います。
そういうのは無視して、後輩の実力を伸ばすことを目的にするのであれば、かなり難しい問題です。私を含めて、多くの人は後進育成で悩んでおり、どこかで2のような結論に至っています。
それでもなお挑戦してみたいということであれば、更問いしてください。長くなりますが、改めて考えを整理してお答えします。