こんにちは。小3の娘がいるシングルマザーです(実親と同居、地方政令市在住)。
娘が中学受験を希望しているのですが、私は反対の立場で、できれば地元の公立中学への進学に気持ちを切り替えてもらいたいと考えています。
中田さんであれば、こういった場合、お子さんにはどのような声かけをされますか?
中学受験に反対する理由は以下の通りです。
• 自宅が県立トップ高校に近く、地元中学からは毎年20名以上がその高校に進学していること
• 市内の中高一貫校の進学実績が県立トップ校に及ばず、魅力を感じないこと
• 塾の送迎などを手伝ってくれる私の両親も同意見であること
• 将来的には東京の大学へ進学してもらいたいと考えており、その費用を確保しておきたいと考えていること
娘に「なぜ受験したいのか」と尋ねても、「新しい友達がたくさんほしい」としか答えてくれず、正直なところ、真意を測りかねています。
普段の様子を見る限りでは、仲の良い友人も何人かおり、人間関係に困っているようには見えません。
一方、主張し始めて半年が経過しており、3年生になってからは自主的に進研ゼミや公文に取り組んでいるので、あまり勉強意欲を無碍にするのもな…と思っています。
もしよろしければ、中田さんのお考えをお聞かせいただけますと幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。

中田:‖さん
うーん、それは悩みますねぇ。私自身が「公立の質が良いなら公立でええやん」派でして、それでいて「子供の勉強意欲は挫きたくない」派でもあるので質問者さんと同様の悩みを抱えそうです。ただ、勉強の意欲を挫くとその「県立トップ校に行く20人」にそもそも入れない可能性が高くなってしまうというリスクが怖いので、私ならとりあえず勉強の意欲を維持できる進路を応援しますね。子供の将来目標は移ろいやすいので3年後の進路希望が今と同じかどうかさえかなり怪しいという理由もあります。今はどの進路希望だろうが勉強を頑張れる方向で応援し、いざ進路を決める段になれば改めて考えても遅くないはずです。
小学校3年生の多くは(特に男子は)進路なんて考えずにナントカレンジャーになりたいとか言っている年頃ですし、私はドラゴンボールに心酔して武空術の練習をしていた頃です。小3の子の悩みが公立中学か私立中学かというのはちょっとマトモすぎるので、大人の土俵の議論に引きずり込まない方が良いのではとも思います。お嬢さんももしかしたら、進学実績とか新しいお友達とかそういうことではなくて「制服が可愛いから」とかそういうレベルで私立に憧れているのかもしれません。しかしそんな理由では質問者さんが納得してくれないことはわかっているからこそ真意を話せなかったりするのではないでしょうか。「両親(お嬢さんにとっての祖父母)も同じ考え」とのこと、身近にいる大人が一致団結して自分の進路に反対しているのであれば、お嬢さんの本心を掴める人が家庭の中には誰もいないという状態かもしれません。本当は「いやー元気ならなんでもええんちゃう?」みたいに鷹揚に構えられる人が一人くらいいて、そういう大人との雑談の中で子供がポロリと本音を語る、みたいな環境だと良いのですが。
普段の学校の人間関係が悪くないというのはとても幸運なことで、仲の良いお友達がいるならその子には本音を語っている可能性は高いと見られます。仲良しの子の親を通じて真意が伝わるということもしばしばあるので、その中の良い子の親御さんと親しくなっておくと良いことがあるかもしれません。その仲の良い子が中高一貫校を目指しているから一緒に行きたい、みたいなことかもしれませんしね。
というわけで、小3の現時点で進路について衝突するのはちょっと早すぎると思うので、(1)勉強のやる気を応援する(2)本音を言ってもらえるような関係と環境を構築する、の2点を短中期的にお勧めしたい次第です。