新卒1年目の者です。
バッドニュースの報告を遅らせたり、場合によってはそれを隠蔽するために無申告、最悪の場合は虚偽報告するといった最悪な癖をなおしたいです。この悪癖を矯正する方法としてどういったことが考えられるか、何かアドバイスをいただけないでしょうか。
心の奥底では、「怒られたくない」「傷付きたくない」「得したい」「自分の評価を下げたくない」「相手をがっかりさせたくない」という思いがあり、その感情に引っ張られて上記のアクションを取ってしまっているという自己認識です。
自分が育ってきた環境に適応するため無意識に形成されてきた癖とするなら、決して簡単に改善するものではないとは思いますが、時間が掛かっても自己中な自分を変えたいです。
何かアドバイスをいただけますと幸いです。

中田:‖さん
あるあるですね。ご自身で「最悪な癖」と仰っていますが本当に周りや会社からは最悪だと思われているので何とかするべきなのはその通りです。「仕事のミスをする社員」と「仕事のミスを隠蔽する社員」では組織的なリスクの次元が異なります。
短期的なアドバイスは、仕事の進捗や同僚・外部とのコミュニケーションに上司や同僚を常に入れ続けることです。単線のコミュニケーションを排除するのです。メールはすべて上司・同僚をCCするのです。電話やビデオ会議も極力複数で行い、単線で電話が来たらその内容を即時メールで備忘録も兼ねてチームに共有するのです。こうすることで、何か問題が起きても隠すこと自体が難しくなります。そして「隠していない」という姿勢を見せることができます。口には出さないまでも「あなたもCCしていましたよね?問題が起こりそうだったことくらいわかりませんでしたか?」と内心思えることでご自身に対する言い訳にすることもできるでしょう。
ご自身への言い訳のみならず組織的には「チームの責任」であることは一理あります。情報がチーム全体に共有されている限りにおいてミスはチームの責任に分散されるのです。単線でコミュニケーションしていてミスが起こってもあなた一人の責任であることを免れませんがチームとしてコミュニケーションしていればそうではなくなります。そして実際に、自分は気づけなかったミスをチームメンバーが気づいて指摘してくれることはあります。私の場合も、自慢になりませんが本当に頻繁にあります。この安心感を一度味わうと、上司・同僚をCCすることはやめられません。早くこの段階にたどり着きましょう。
上司からしても、まともな上司なら本当は部下を守りたいんですよ。部下のためでもあり上司自身のためでもあります。ミスを隠蔽されるとかマジで最悪で、守りようがなくなります。でも常にCCしてくれていたら、「気づけなくてごめんね」と言えるんですよ。そして実際に、私がCCされているメールの中で問題が見受けられたら介入できますしね。
中長期的には、仕事ができるようになることでだいぶ解消されると思います。隠蔽癖はなぜ起きるかというと、「仕事ができるはずの自分」という理想像と現実のご自身の能力が大きく乖離しているからです。X向けの言い回しで言えば「臆病な自尊心と尊大な羞恥心」というやつです。プライドばかり高くて実力が伴っていない。ということは、実力が伴うようになってくると隠すインセンティブがなくなってくるんですよ。ミスをしても「弘法も筆の誤り」的な自己認識になっていく。それはそれで尊大ではあるのですが、ミスを隠蔽する奴よりはよほど周りからの評価は高くなります。
「自分が育ってきた環境に適応するために無意識に形成されてきた癖」とう面も確かにあるでしょう。でも育ってきた環境はもう変えられないので、そこに原因を見出そうとすると解決が大きく遠のきます。そういう認識に寄ってしまうこと自体が、「ミスの隠蔽は自分のせいじゃなくて生育環境のせい」と思いたい”臆病な自尊心”の表れとも取れます。変えられないものに意識を向けること自体が現状維持の強い引力になってしまうので、自分が変えられるところは何かを探す方向に意識を変えましょう。まずは今日から全てのコミュニケーションをチーム共有することから始めてみましょう。新卒1年目なんてもとから1人で抱えるべき仕事なんて皆無なので、その姿勢だけでも評価は高くなりますよ。