学びが多く、新しい視野をいただけるため、Xをいつも楽しく拝見しております。(紹介いただいている本やノーラン作品を、中田さんきっかけでいくつも読んだり観たりしました。ありがとうございます!)
キャリアについてご相談したく、初めて質問をお送りします。
自分でも視野が狭くなっている自覚があり、第三者の視点をいただきたいです。お忙しいところ恐縮ですが、少し長くなることをご容赦ください。
■ 家庭の状況
33歳で、妻と1歳半の子どもの3人家族です。7月に第二子を授かりましたが、先日、稽留流産が判明し、夫婦ともに精神的に大きなダメージを受けています。
これまでの約1ヶ月は妻のつわりが重く、家事と、子どもの3回の食事・風呂・寝かしつけなどの育児の多くを自分が担っていました。睡眠は6時間ほど取れていたものの、趣味の運動はできず、土日も育児と平日に残った仕事で埋まり、友人と会うこともできませんでした。今振り返ると、心身ともにかなりストレスが溜まっていたと思います。
■ 現職の状況
医療系のシステムの会社で、プロダクトマネージャーとして2年半働いています。
完全フルリモートで、チームで開発していますが、職種上、個人で進める要素が強く、1人で仕様を考えてはチームや上司に当ててフィードバックをもらうことを繰り返しています。加えて、上長を含め会社の人との会話は直近のタスクのことだけであり、雑談はほとんどないです。その結果、孤独感が非常に強いです。これは自分だけではなく、同僚も似た状況にあるように見えています。
そのため、この1ヶ月は妻以外とはほぼ雑談をしていません(同僚的な立場の1名とは軽く話す程度です)。
また、テキストで徹底的に議論する文化で、必要であれば口頭でも行いますが、意見であれば言い方は問わないという雰囲気があります。自分はそれをやりきれず、詰められることが多いです。結果として評価もあまり高くはありません。
これはスキル不足が前提にあるとは思いますが、そもそもこの文化が自分に合っていないのでは、とも感じています。
それでもスキルを補おうと踏ん張ってきて、入社当初よりできる領域は増えたと考えています。
今期(6〜12月)はこれまでと異なる新しいミッションを任され、手探りで取り組んできました。
■ 直近の出来事
疲労もあってか、ここ最近は細かなミスが連日続いていました。そんな中、流産の判明とほぼ同じタイミングで、上司から以下を伝えられました。
- 今後はマイクロマネジメントが必要で、各種アウトプットをレビューする
- 今期ミッションは現時点で達成が見込めず、グレードダウンもありえる
これまでは「スキルアップのため」と思って頑張れていましたが、心が弱っている今の状態では、この状況に耐えられる気がしていません。
■ ご相談したいこと
転職を考え始めています。以下についてご意見をいただけますでしょうか。
1. 今は判断を保留し、心が回復するのを待つべきでしょうか。それとも、以前からの状況も踏まえ、転職を視野に入れて動き始めるべきでしょうか。
2. 「スキル不足」と「文化が合っていない」を、どう切り分けて考えればよいでしょうか。
私の状況を見て、率直なご意見をいただけるとありがたいです。よろしくお願いいたします。
稽留流産とのこと、心痛・心労お察しします。まず、心が弱っている状態での転職はお勧めしません。ただでさえ転職には相当な精神的・体力的エネルギーを要するのに、日常業務さえまともにこなせないほど弱っている状態における転職活動というのは往々にしてうまくいきません。一刻も早く逃げなければいけない会社というのは存在するのでその場合はその限りではないものの、質問者さんの場合は弱っている原因がどちらかというと会社側というよりご自身の側に今は大きそうなので、転職するにしてももう少し回復してから転職活動をするべきでしょう。
マイクロマネジメントはする方もされる方も疲れるので、その前に異動の選択肢を模索することも手です。上司も実は異動させたがっているかもしれません。受け入れ部署があるのかというハードルは高いのですが、少なくとも転職より先に試しておくべき方法です。そこの文化が合っていれば万々歳ですし、やはりそこも合わなければ本格的に転職も視野にれるべきだと思います。同時に、転職しやすい会社は企業文化も似通っていたりするのでその点には留意せねばなりません。スキルのハンデは企業文化によって弱められたり逆に強みになったりすることはあるのですが、横滑りの転職ではそういうことはあまり起きません。
また、グレードダウンを提示されているとのこと、もしグレードダウンによって確実に業務が楽になるのであればこれも検討すべき案です。ただ、グレードダウンしてやっぱり忙しい(企業文化が変わらないので)というケースは最悪なので、グレードダウンして楽になった人の前例があると良いですね。
加えて、グレードダウンした後の肩書が変わるのかどうかも一つポイントです。外部に見せる職階まで変わってしまうと厄介で、転職の時に不利になってしまいます。一方で、外部からは分からない「ステージ」とか「バンド」とか「グレード」とか呼ばれる内部管理の職階だけが落ちるのであれば転職の際のダメージはありません。グレードが下がったことなどわからないからです。そこから腰を据えてしっかり体制を整えられるほうがよほど履歴書に書ける仕事を達成できると思います。
私の場合、同じ仕事で転職して、年収を下げつつも人間的生活ができるようになったことがあったので、これはいわば「グレードダウン」に成功した形だったと思っています。同じ証券業務でしたが企業文化も大きく異なりました。同じスキルであっても周囲のスキルとの差や企業文化によって本当に活躍できる幅は異なるので、「スキルがあるかどうか」も実は企業文化次第というところはあります。が、転職してみないとフィットするのかわからないのは博打ではありますね。
ご参考:【年収を下げる転職を考えているあなたへ】
https://note.com/paddy_joy/n/n97a6761be962
ともあれ、今の心身の状態で上司のマイクロマネジメントが始まったらますます悪循環だと思いますので、まずは転職ではなく今の会社のままでいったん落ち着く方法を模索してはどうかと思います。私が最初に就職した会社はあまりにも激務で「こんなところやってられるか」と思って入社直後から転職を決意していたのですが、結局転職したのは4年後でした。なぜなら忙しすぎると転職活動さえできないからです。本末転倒もいいところですが、往々にして起こることなので、何とか正常な判断ができるまで、即ち焦ってテキトーな転職先に逃げなくて済むような転職活動ができる程度には落ち着いて仕事ができるようにすることを当面の目標にしましょう。くれぐれもご夫婦ともにご自愛くださいませ。