2022年05月21日

質問者さん

國松先生はじめまして。私自身はそこそこおっさんの病院薬剤師です。新人から中堅までは仕事にあまりやりがいを見つけられなかったのですが今は日々の業務を楽しくこなしています。勤めているところが250床くらいの中規模病院のためがん領域と精神科領域に加えて最近は感染領域も任せられるようになりました。しかし何か全てが中途半端になっている印象がありこれからのキャリアプランとして何か一つの武器を強くした方がいいのではないかとも思いながらそつなくこなす毎日です。國松先生自身も何かキャリアプランで考えられている事はありますか?

2022年05月21日

國松淳和

國松淳和さん

お便りありがとうございます。 冒頭から色々最高ですね。 「新人から中堅までは仕事にあまりやりがいを見つけられなかったのですが今は日々の業務を楽しくこなしています。」 こっちがテンション上がりました。この部分がまさに大事ですよね!! 臨床業務が面白くなってくるのは、この「ずっと続けたあと」に感じ始める感覚を得だした頃なんですよね。なのにみんな謎の不全感を感じて臨床やめちゃうんですよね。 医師の場合、初期研修というのがあってそれは現在2年とされていますが、私は初期研修は15年だと思っています。15年たって「できるようになったかな」って感じです。 質問者さんの「すべてが中途半端」なんてことは絶対ありません。 ただ、そう思ってしまうことを否定しなくていいと思います。少なくとも私は肯定します。そんなときおすすめが、「座学」です。 人は迷いが出てくると、なぜか「次の資格(や学歴)」「なんとなく進学・留学」この2つをなぜか追おうとします。あらためて教科書を読もうとか、後輩と勉強会をしようとかいう発想にならず、謎の自分探しを始めます。 きっと自分の不安を、「次の資格(や学歴)」「なんか留学」で埋めれば解消されると思っているのでしょうね。不安を消せるのは、堅実な実力をつけることだけです。 堅実な実力は、日々の地道な振り返りと、座学で身に付けます。 みな、明日役立つことばかり学ぼうとしますが、経験を積んできたなと思ったら、明日役立たないことを学ぼうと心がけてください。明日役立たない勉強の方が、役立ちます。 あっ。脱線しました。キャリアプランですよね。 私が今関心があるのは、思春期診療ですね。そんな分野・領域があるわけではないので、自分で作るか、あるいは境界を設けずに診療するのがコツだと思っています。 「がん領域」「精神科領域」「感染領域」 ”領域”・・・・ でも臨床、患者さんに領域なんてものはないし、臨床医学の良いところは全部がつながっているところです。 がんの知識は精神科に役立ち、精神科の知識はがんに役立ちます。 感染の知識は、思ってもみないところで役立ちます。 すでにあるキャリアプランを選ぶのではなく、オンリーワンのキャリアを選ぶ。というか、「おれがキャリアだ」ぐらいに思って、地道に知識やスキルを磨いていきましょう。細部にこだわっていきましょう。 頑張ってください! 何かあればまたお便りください。 國松

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國松淳和

國松淳和

内科医の國松です。じつはウィキペディアあります。

医療従事者、医師薬看護学生の皆さん、何かお便りいただければ、なるべくお返事します。 例) ・こんな疑義照会みました! ・おすすめ勉強法 ・ほかなんでも

國松淳和さんが

「いいね」した質問

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10月12日

はじめまして。いつも投稿や著書を楽しく拝読させていただいております。 私は現在医学部5年生です。先生のような科を超えた総合内科医に憧れており、志しています。そこで、これから初期研修から専攻医になるにあたり、身を置く環境(サブスペの診療科や病院)や日々の業務への取り組み方で心掛けたほうがいいことはありますでしょうか。 稚拙な質問で大変恐縮ですが、ご助言頂けますと幸いです。

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09月23日

とある内科専門医試験対策の本で、運動誘発性食物アレルギーの対応に関する問題がありました。 迷った選択肢に、「即効性を期待してステロイドを投与する」というものがありました。結局、それは、間違い選択肢だったのですが…。 必ず、問題集を解いたあと、該当疾患をクニナイで参照するのですが、クニナイでは「経験的にステロイドを使用する」となっておりました。 結局、その選択肢が誤りだったのは、「即効性を期待して」という点だったのでしょうか。 私も、経験的にステロイドを使用するという記憶だったので、少し悩んでいます。 もし、ご教示願えたら幸いです。

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2023年08月29日

雑誌内科の思春期内科 早川先生尾久先生との鼎談とても良いお話でした。中学生の不登校について相談されることもありお伺いしたいのですが医療機関にかかるタイミングとかはありますか。宜しくお願いいたします。

國松淳和さんが

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10月12日

はじめまして。いつも投稿や著書を楽しく拝読させていただいております。 私は現在医学部5年生です。先生のような科を超えた総合内科医に憧れており、志しています。そこで、これから初期研修から専攻医になるにあたり、身を置く環境(サブスペの診療科や病院)や日々の業務への取り組み方で心掛けたほうがいいことはありますでしょうか。 稚拙な質問で大変恐縮ですが、ご助言頂けますと幸いです。

09月27日

いつも勉強させていただいております。病態についてアイデアやご経験があれば教えていただきたいのですが、若い男性で「昨日から排尿時に右膝の裏〜足の裏が痛む」という主訴でした。トイレ以外でも同領域が少し痛いのですが、排尿するときにビリビリ・ジンジンと痛みが強くなるとのことです。その数日後に右膝裏に水疱が出現し再診して帯状疱疹と診断し投薬治療しました。水疱の場所はデルマトームのS2あたりで、排尿反射に関係した症状だったのでしょうか?

09月27日

76歳の内科医です。【國松の内科学】役立つ情報が書いてある、面白くて楽しい 私にとっては。 さて、ひと月ほど前に 経験した症例です。 男子 高校生が 38.5℃の発熱 排尿痛 残尿感で来院するとの連絡があった。夜間診療所の当直でした。 細菌?クラミジア?淋菌 ? 尿道炎⁇ 若い人の前立腺炎⁇ うーん、困ったなぁ❗️という感じだった。 来院して、話を聞くと(土)から咽頭痛、少し咳。今日(日)昼から排尿時痛(排尿の始めから終わりまで)、残尿感。来院時の体温 38.2℃ 先ず 検尿、【全く異常所見なし】 また陰茎、睾丸、副睾丸の視診&触診では特に異常認めず。 更に話を聞くと 小学生の弟が(金)に発熱(37.8℃ )(土)に医療機関を受診して、コロナ検査は陰性。 (日)昼からは解熱している という。 どうすべきか 少し迷ったが、コロナ 検査してみたらなんと【陽性】だった。 コロナの症状で、排尿痛 なんて事もあるのか。 コロナ感染者で排尿痛、、膀胱炎、尿道炎は考えにくく、前立腺炎か(年齢的には極めてレア)、國松先生はこのような症例を経験したり、お聞きになっていますでしょうか。ウイルス感染症、風邪などで尿道炎を起こす事もあるのでしょうか。

國松淳和さんの

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2023年03月01日

いつも先生の書籍で勉強させていただいております。研修医13年目です。 先生は漫画を読みますか? 芥見下々先生の呪術廻戦での、東堂のセリフが医者の成長にも合い通じると思って臨床をしていました。 『 “目”より先に“手”が肥えることはない。 善し悪しを見抜く“目”を養わねば 作品を生み出す“手”の成長は望めない。』 表現者の間でよく使われる文句 これはあらゆるジャンルに共通し、 “目”のよい者の上達速度は そうでない者のそれを遥かに凌駕する。 この目を、先生の連載小説33話でまさに言語化されており感動しました。 この目が他の医師になかなか伝わらないので、ワタクシは誰にも伝えることができずに(多分、変人扱いされかねない笑)いたのです。この目をワタクシも大事に臨床を頑張っていこうと思います。

2023年03月12日

図書券があるので街の本屋さんで1万円分、先生の御本を注文したいと思っています。 リストを本屋さんに渡すので、お勧めの本を教えてください。 医師免許は持っているけどずっと使っていない。そろそろまた医師として働かなければならなくなりそうで、勉強したいのです。

2022年05月21日

國松先生はじめまして。私自身はそこそこおっさんの病院薬剤師です。新人から中堅までは仕事にあまりやりがいを見つけられなかったのですが今は日々の業務を楽しくこなしています。勤めているところが250床くらいの中規模病院のためがん領域と精神科領域に加えて最近は感染領域も任せられるようになりました。しかし何か全てが中途半端になっている印象がありこれからのキャリアプランとして何か一つの武器を強くした方がいいのではないかとも思いながらそつなくこなす毎日です。國松先生自身も何かキャリアプランで考えられている事はありますか?