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2023年01月17日

質問者さん

とある日系金融機関の本部で働いています。 同じ部にA課とB課があり、案件次第ではチームを組んで動くことがあるものの、普段は異なる案件を手掛けていることが多いです。 私はA課の業務もB課の業務にも精通しており、兼務という立場で、A課に所属しつつB課の業務に軸足を起きながら仕事しているという状況です。 個人的に兼務という立場は中途半端でやりにくいと感じているのですが、上司からは唯一の兼務者として、部門間の連携を強化するのがあなたの役割だと言われています。(それは管理職の仕事じゃないかとは思うものの、私が今後マネージャーになるための練習らしいです) 営業部門と生産部門のような業務に連続性のある部門間連携は重要なことだと思うものの、今回のケースのように、普段は別の案件を手がけているチームの連携の強化を行うことに違和感を感じています。(前述のように、チームを組む場合においては特に連携できていないことはありません) なんとなく、上司としてはグループ間の心理的な壁がある(お互い普段は何をやってるか詳しくわからない)のを取り払ってほしいと言いたいようなのですが、そもそも異なる仕事をしているので一定の心理的壁があるのは当たり前で、そこに労力をかける必要性を感じていないのですが、中田さんはどう思われますか。 もし連携強化に関する有効な方法や、参考書籍等もあれば教えていただきたいです。

2023年01月22日

中田:‖

中田:‖さん

お疲れ様です。寡聞にして「複数の部門の連携強化」のための参考書籍やサイト等は存じないので、私自身が兼務してきた経験と、一般に縦割り文化が弊害と言われる理由を元にお答えします。 結論としては、「最小限の労力で両方の課の情報交換だけを担う」ことをお勧めします。理由は以下の3つです。 1. まず、「異なるチームや部門間に横ぐしを刺して調整を行う」ことはめちゃくちゃ大変です。心折れます。やってられません。仰っているように「そもそも異なる仕事をしているのて一定の心理的壁がある」のであり、そこに特段の権限がない人が横ぐしを刺そうとされても当事者たちにとっては余計な仕事が増えるだけですので、調整役の人が疎まれてしまうことさえあります。給料が増えるわけでもない上に残業と心労だけ増えるこの「縦割りの壁を壊す」という役割は基本的に割に合わないのです。しかし会社としても質問者さんに潰れてほしいわけでも辞めてほしいわけでもないでしょう。質問者さんがサステナブルに働くためには、まずは「やってらるかボケェ!」と思わなくて済む方法を模索する必要があります。 2. 情報の交換を行うだけでも非常に高い価値があります。縦割り文化では基本的に情報の交換は行われません。これは個人の利己的な理由のみならず、会社から求められている行動原理でもあります。情報管理のためには「その情報を知る必要のない同僚に顧客情報を共有してはならない」と厳しく社員を教育している会社は多いでしょう。強弱の差はあれども質問者さんの会社でもそう指導されているはずです。つまり、社員は意地悪で情報を共有しないわけではなく、正しく会社のコンプライアンス原則に則って極力他のチームとは情報を共有していないのです。 ここに「兼務者」の存在意義があります。兼務者はどちらのチームにも所属しているので、正当な権利としてどちらのチームの情報を得ることができます。別の言い方をすれば、兼務者以外の人は別のチームの情報を得る権限を基本的には持ちません。両チームの情報を堂々と日常的に交換できるのはこの兼務者だけなのです。「自分のチーム(A)の情報を自分のチーム(B)に共有しているだけ」だからです。 そして、チームが違えば驚くほど保有している情報が異なります。私もECMとDCMを兼務した時に驚いたのですが、言葉さえよくわからないんですよね。同じ言葉を使っているように見えて、例えば同じ「ローンチ」という言葉ひとつとってもECMとDCMでその捉え方が違っています。似ているようで実は異なることを行っている両チームの情報が交換されることで、(1)機会と(2)リスク抑制の両方の効果があります。「案件ベースではA課もB課も混ざってチームアップすることもある」とのことですが、そもそもその案件を立ち上げるためのアイディアを生むために両課が情報交換されていた方がよいことが多々あります。Sansanじゃないですが、別チームのネットワークやノウハウさえあれば案件獲得に有利だったという場面はそこかしこにあります。「A課にもB課にも精通している」と言える質問者さんは非常に強くて、そんな人はほとんど社内にいないはずです。だからこそ抜擢されたのでしょう。これが機会の側面です。 リスク抑制の観点では、私がTLでも言及した『サイロ・エフェクト』が参考図書としてお勧めです。縦割りの企業文化がいかに悲惨な結果を招くのかというケーススタディーがいくつも載っています。 https://twitter.com/paddy_joy/status/1610573689703272455 その例の一つ、UBSでは、サブプライム危機の際に、ロンドンとNYのチームが全く逆のポジションを取っていたことが解説されています。ロンドンチームは「サブプライムローンはショートしているので、市況が悪くなればなるほど儲かるから問題なし」と考えていたのですが、NYのチームは桁違いにサブプライムローンをロングしていたせいで、会社全体としては爆死してしまいました。ロンドンとNYのチームでせめて「互いに全く逆のポジションを取っている」情報が共有されていれば、何かがおかしいと気づけたでしょう。しかし両チームはそんなことをするインセンティブがゼロでした。仮に兼務者がいれば容易に気づけたはずのクリティカルな矛盾だったのです。これが、情報の共有によるリスク抑制という側面です。 というわけで、会社として「A課とB課は情報を共有するリスクよりも機会の方が大きい」と判断して質問者さんの兼務が決定されたのですから、堂々と情報を交換するだけで極めて存在意義が大きいと自負してよいと思います。 3. 最後に、1.と矛盾するようですが、うまくやればおいしいポジションを取ることが可能です。A課の同僚には「B課の仕事が忙しいわ~」という雰囲気を醸しつつ、B課の同僚には「A課の仕事が忙しいわ~」という雰囲気を醸して、しかし情報交換だけはしっかり行っていれば、どちらにも存在感を見せつつ仕事量を減らせたりします。これはA課とB課のチームメイト同士がほとんど交流がない場合に有効なので、案件ベースでは交流がある今回のケースだと使いにくいかもしれませんが、他方で「グループ間の心理的な壁がある」状態なのであれば有効性は一定程度あると見ています。質問者さんがやりたいことをやりつつ、かつ上司の期待に応えるべく情報交換という形で貢献し、そして両課からは「質問者さんはいつも忙しそうだな~」と思ってもらえるというポジションを狙ってみてはいかがでしょうか。若干セコいのは否めませんが、それくらい前向きに捉えないとチーム間・部門間の串刺しを刺す系の業務はほんとやってられないです。 健闘を祈ります。

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中田:‖

中田:‖

サラリーマン。一児の父。金融周りのメモと育児関連のつぶやきと読んだ本の感想とマンションの情報収集のツイートが多めです。たまに映画関連。 質問箱炎上芸人:https://t.co/KH6FrxmCR5

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回答した限定質問

2023年04月01日

就活生です。日系と欧州系IBDで迷っているのですが、その点に関して伺いたいです🙇 まず、日系と欧州で迷ってる理由は ①欧州の方が給与がかなり高い ②欧州といえども「外銀」なので英語に浸れたり、転職における市場価値も高そう ③米系に行ける可能性は野村、日興より欧州の方が高そう(?) ④確かにCSの撤退はあったが、CSは他の欧州系と比べると元々あまり日本ではプレゼンスがなかった企業(?)なので、例えば欧州系では1番とされるUBSは撤退はなさそう&撤退があったとしても米系や日系IBに行けそう このような観点からかなり大事なファーストキャリアを色んな案件に携われる日系と欧州とで、かなり迷っております。 また、以上の点を踏まえて4つお聞きできましたら嬉しいです。 ①就活生からすると日系と欧州系の年収の差(例えば日興とUBSなら300,400万円くらい?)は大きいという感覚なのですが、実際にこの差は大きいと思いますか? ②UBSのようなプレゼンスが大きい欧州系でも撤退のリスクは十二分とまではいかなくても普通ににあると思いますか? ③UBSなどの撤退があったとしても米系や日系IBに拾ってもらえそう という考えは的を得ていますか?   ④稚拙な質問になりますが、やはり欧州よりかは日系IBを推されていますか? ご多忙の中、申し訳ありません。 よろしくお願いいたします🙇

関連する質問

2023年07月28日

続き質問

※質問ではなくメッセージです。元の質問の質問者の方とは別人です。 色々な経緯があり、現在、あまりにも多くの役割を兼務させられており、その立場に質問者の方と似た不満を抱えていました。 今回の中田さんの回答を拝見し、今後はその立場を自分にとって有益に使っていこうと前向きな気持ちになることが出来ました。ありがとうございました。

中田:‖さんが

回答したTips質問

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05月22日

数年前からTwitterと質問箱を拝見しており、いつも的確かつユーモア溢れる文章を楽しく拝読しております。 勤め先の民間企業から中央省庁に2年間出向することとなり、初めて質問させていただきたく思います。 私は新卒入社したJTCで入社7年目のアラサーです。勤め先では人事交流をより積極的に行うことなり、中央省庁への出向第一号に私が選ばれました。労働組合の幹部としても非専従で活動しているのですが、春闘での私の交渉の様子を見て、人事担当役員が推薦してくれたとのことです。リップサービスもあるのでしょうが、人事部からは「会社として将来の活躍を確実視しているあなたに行ってもらいたい」とお伝えいただき、出向のお話自体は大変ありがたく名誉なことですし、業務内容にもとても関心があるため、夏から2年間出向することになりました。妻もJTC総合職ですが、やりたいことならと背中を押してくれ、2年の間に出産を考えています。 出向のお話を受けた後に言われたのですが、出向中は制度的に中央省庁の給与と福利厚生で働くことになるため、給与の手取りベースでの較差補填が行われます(額面ベースでの給与差は最大500万円程度/年と想定)。会社からは出向前に1年分、出向後に残り1年分の補填を提案され、前払い分の対象期間に退職した場合は返済する旨の覚書が必要になると言われました。私は昨年結婚したばかりで2年の間に住宅購入や子育てもあり得るため、せめて2年分一括で出向前に受け取りたい旨を伝えました。NPV的には私に有利な内容であることは承知しています。 ここからがご相談となります。 1.できるだけ本来の給与と経済的にイーブンに出向するためには、どのように会社と調整するのが望ましいでしょうか。 現時点では①やはりライフステージ上重要な時期であり、一時的であってもこれほどの給与減少は生活の上で想定していないため今後の出向者のためにもご配慮いただきたい、②覚書による1年分の前払いができるなら2年分もできるはずであり、私の親による返済保証差入も可能、と改めて伝えようと思っています。 2.また直属の上司(≠人事部)には、「出向後のキャリアについては希望を聞いて配慮する」と言われていたため、人事部にもその旨を確認の上、かねてより海外駐在を希望している旨を推薦してくれた人事担当役員にも出向前にお伝えしようと思っています。 3.なお出向中は給与減少に伴いローンの与信枠も大幅に下がる見通しであり、流石に会社も与信枠のサポートはしてくれないでしょうから(本当は与信不足分を保証してくれたら一番ですがテクニカルに可能かも不明ですし流石に求めすぎと思い)、仕方ないものと考え、住宅購入の際は上記前受金と親からの支援で乗り切るつもりです。居住用を買った後に投資用も買おうと思っていましたが、出向が終わり本来の年収に戻るまで後者は難しそうです。 長い文章になりましたが、上記1-3につき足りない視点がないか、追加的に講じられる策はないかなど、中田さんのお考えを伺えますと幸いです。 お仕事もご家庭もTwitterもお忙しいところ恐縮ですが、どうぞよろしくお願いいたします。

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04月18日

いつも純ドメさんとのやり取りを楽しく拝見しております。中田さんに今後の身の振り方についてアドバイスがいただけたらと思って投稿しました。少し長いですが自己紹介させてください。 30代半ば、発達障害(ADHDとASD)があり、障害者雇用で正規職員として自治体の事務職員になり、2年目になりました。高校は偏差値70の学校を出たのですが、家庭の事情と精神的な不調から、現役で大学に合格せず、働きながら2年宅浪した後、地方公立大に入り、3年で中退しました。 今年の4月から通信制の大学の法学部を編入して始め、少しずつ法律の勉強を始めています。趣味として、週に2日程度1回1時間弱ずつランニングをしてメンタルを整えようとしています。職歴がほとんどないので給与が同い年よりも7年分遅れている(現在で年収450万円ほど)、という状況なのですが、将来子供を育てることも含めて家庭を持ちたいという気持ちがある今、公務員を続けるべきか、転職をすべきか、士業を目指すべきか、それ以外に道があるか、転職をするならいつ頃すべきか、ということをお聞きしたいです。 なお、英語は12年前にTOEICの団体テストで820点取ったことがあったり、3年前に一念発起して日商簿記2級を取ったことはありますが生まれてから今まで1日に4時間以上勉強したことはほとんどないです。 お答えいただけると嬉しいです。よろしくお願いいたします。

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02月15日

日系の上場企業で同時通訳者として働いている30才の男です。 これまで正社員の社内通訳者として働いてきましたが、正直正社員の通訳者ではなかなかキャリアアップが望めないのと、フリーランス通訳者になる勇気もなく、数ヶ月前から今後のキャリアについて考える中でIRという職種に興味が湧いてきました。  会社のIR面談に通訳として数回入っことがあるのみで、恥ずかしながら専門的な知識はほぼないのですが、数年以内にIRチームに社内移動をしたいと思っています。 下記の質問にお答えいただけますと幸いです。 1. IR担当者になるためには財務・会計の知識が必要だと認識していますが、中田さんがこれからIR担当者を目指す初学者にお勧めする財務・会計関連の書籍はありますでしょうか?(下記の書籍は既に読了しました ・IRの基本 ・IRベーシックブック ・イチから知るIR実務 2. 現在の年収は800万円弱なのですが、IRという職種で30代で年収1000円超を達成するのは難しいでしょうか? 3. 通訳者という全く異なる職種からIR担当者をこれから目指すにあたって、心構えやアドバイスをいただけますと幸いです。

中田:‖さんが

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06月20日

中田さん いつもお世話になっております。先日ご紹介いただいた九段下の「味さと」、本日ランチで行ってきました! 12時過ぎに着いたんですが、すでに何組か並んでいて、人気ぶりがうかがえました。外観は落ち着いた雰囲気で、のれんをくぐると、店内は昔ながらの食堂のような温かい空気。カウンターとテーブル席があり、年配のお客さんも多かったです。 この日の“日替わり定食”は、鯖の塩焼き。出てきた瞬間、皮がパリッと焼かれていて、いい香りが漂ってきました。箸を入れると身はふっくら。脂の乗り具合もちょうどよくて、ご飯が進みました。副菜のひじきの煮物と冷奴、そして優しい味の味噌汁もついて1000円以内という良心価格。これは通いたくなる理由がわかります。 お店の方も元気で親しみやすく、「ごはんおかわりいる?」と気さくに声をかけてくれるような雰囲気でした。常連さんとのやり取りにも和ませてもらい、食べ終わった頃にはすっかりリフレッシュできていました。 素敵なお店をご紹介いただき、本当にありがとうございました。こういうお店、なかなか自力では辿り着けないので、中田さん(チャゲピ?さん)のおすすめに感謝です。また良いお店があれば、ぜひ教えてください!

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09月14日

続き質問

ご回答、および経験談もありがとうございます! 転職したい理由は異動+家から通勤90分の場所に勤務(基本出社)することになってしまい、2人育児との両立に不安を感じたためですが、ご指摘の通りいい関係性を築けている職場でもあるためいろいろ模索してみようと思います。 育休中のスキルアップは余り期待せず、産前休暇+年休消化中に勉強と試験をすませる方向で行こうと思います。いろいろとありがとうございます。

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09月09日

中田さん、こんにちは。私就活生なのですが、世の中ってうまく回っているなと驚いています。 私の周りは東京本社の大企業の文系総合職を目指している人ばかりです。しかし、世の中には日本全国津々浦々にいろいろな職種の企業があり、しかもそのほとんどが中小企業です。そう考えると、日本全国の人々がそのさまざまな職のポジションについて、うまく世の中が回っていることってすごいのではないかと思えてきたのです。賃金とか諸々の要素でうまいこと調整されてそうなると思うのですが、それにしてもほんとにうまいことバラけてるなと思いませんか!?中田さんは同じようなことを考えたことはありませんか!?

中田:‖さんが

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中田さんのお住まいの近くには政治家がPTA会長をやってる小学校もありますよ(小声)

07月12日

中田さんに投票しました! 日本をもっと良くして!

07月11日

参院選の投票先、悩みすぎて困っているのですが、いくらTipsすれば中田さんの投票先を教えてもらえますか?

中田:‖さんの

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中田さんが多感な時期に『シンゴジラ』に出会っていたら、自衛隊や国家公務員やはたまた政治家に憧れていた可能性はありますか?

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中ちゃんは三体読んだ? 面白かった?

2022年11月07日

やあ、イーロンだよ。Twitterに実装して欲しい機能ある?