22時間前

質問者さん

法科大学院在籍で研究者を志望している者です。 当初は実務家を目指していたので法科大学院ルートになりました。法学研究科を経由する方に比べて、一つの分野に集中する時間や、比較法を本格的に訓練する時間がとれず、不安を感じています(助手課程で取り返そうとは思っていますが、それでも足りないだろうと思っています) 興津先生から見て、法科大学院ルートから研究者になるメリットや、どういう研究と相性がいいなど、ありますでしょうか。 これからの研究生活のアドバイス的なものをいただけますと幸いです。

10時間前

Yukio Okitsu

Yukio Okitsuさん

法科大学院ルートか修士課程ルートかは、永遠のテーマですね。法科大学院ルートだと外国語の習得や比較法の研究に十分な時間がとれないということは、たしかによく指摘されることではあり、一面の事実を衝いてはいるのですが、では法科大学院出身者は判例研究や条文解釈の研究しかできないかというと、それはあまりにも後ろ向きな考え方であるように思います。たとえば、会社法や租税法では、経済学的な手法を用いた研究はポピュラーだと思いますが、法科大学院出身者は経済学的な手法を習得する時間がないからそういう研究ができないかというと、そうではないと思います。語学も経済学も研究のツールなので、それが必要なら勉強して習得するしかないわけです。 実際、修士課程出身者でも、複数語を使いこなして浩瀚な比較法研究を物している、という人はごくわずかです(私もわずかでないほうの一人です。)。どのようなツールの習得にどの程度の時間をかけるかは、テーマ、関心、可処分時間、能力、それまでの勉強歴などによって変わってくるので、法科大学院出身であることをあまりマイナス要素に感じないほうがいいように思います。 なお、法科大学院ルートと修士課程ルートの得失は、興津征雄ほか「〈座談会〉研究者の素顔――進路・仕事・生活」法学教室521号(2024年)6-25頁でも話題になっていますので、よろしければご覧ください。

Yukio Okitsuさんに 質問してみましょう!

Yukio Okitsu

Yukio Okitsu

https://www.saiensu.co.jp/search/?isbn=978-4-88384-375-6&y=2023

法学研究者志望者からの質問、興津征雄『行政法I 行政法総論』新世社(2023年)の内容に関する質問(なるべくページ数等を特定してください)に積極的に回答します。そのほかの質問はお答えできる範囲でゆるく答えます。

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7時間前

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お忙しい中ご回答ありがとうございます! 可処分時間がわりとある若いうちに外国語習得に努めた方がよいこと、研究生活に入ってからもシフトチェンジはしうることがよくわかりました! 後輩研究者としてキャリアを積めるように、まずは地道に頑張ります! お忙しい中、誠にありがとうございました!!

9時間前

続き質問

質問者です。お忙しい中ご回答ありがとうございます。 研究手法についてもう一つご質問させてください。 ご指摘いただいた、法の経済学的な分析や比較法的な研究手法は一朝一夕で身につくものではないと認識しておりますが、このような技法の習得は、皆さんどの時期にされるイメージなのでしょうか。 修士博士課程で身につけたものを活用していくイメージなのか、それとも研究者生活が始まってからも新しい研究手法をアップデートしていくイメージなのでしょうか?? お時間に余裕がある時にお答えいただけますと幸いです。

Yukio Okitsuさんが

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6時間前

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早速ありがとうございました。 法律の優位原則と委任命令の限界論の関係については、どの教科書もそこまで詳しく書かれていないように思ったので、ご説明を聞いて非常に勉強になりました。

6時間前

法律と命令の関係(教科書53頁)についての質問です。 両者の優劣関係の問題と、委任命令の限界の問題は、(委任命令の限界をどうやって確定するか次第ですが)内容が重なっているようにも思います。 もしそうだとすれば、両者は、同じ問題を別の観点から整理したものだということになるのでしょうか。 その1とその2の関係をどう理解したら良いか分からず、ここでお尋ねさせていただきました。

7時間前

ご回答ありがとうございます。法律書好きな勢いで大学院入学ということを考えました。ただ、研究計画書の案がなかなか出てこないので、改めて考えてみたら、自分はあくまで法律書が好きなだけで、(論文にするほど深く)論じることにはさほど興味がないのではないか、と疑問を感じて質問いたしました。 インプットを蓄積していけばおのずと書くべきことは見つかる、と言って頂けたのはすごくありがたいです。