中田さんは以前パワハラ環境にあった時にmixiでメモを取られていたとのことですが、その記録を使用する場面はありましたか?
上司及び同僚の言動がパワハラに該当するとの意見を受け、これまでの言動をまとめています。ただ、どの程度データが貯まれば動いて良いのか判断がつきません。疲労困憊でこれを使って一悶着する気力が湧きません…
パワハラ環境で中田さんはどのようにメンタルをやりくりして生き延びられましたか。
職場でシゴデキを自負する人物たちからの言動はどのように凌いでおられましたか?
退職するにしても一生に一度かもしれない、まとまった休みを得られるチャンスを真冬に消費してどこにも出掛けられずに終えるとより虚しさが増しそうで躊躇しています。こんなこと考えてるくらいだからまだダメージは大したことないのではとも感じます。
カウンセラーに相談して毎月費用が数万発生しており財布は痛くとも、まだメンタルが崩壊していないのにこんなことで職場の窓口に相談するのは抵抗があり、動けずにいます。
自分はこの部署に来るまであまり精神崩壊しそうな状況に陥ったことがなかったためこういう時の対処法が判断がつきにくいです。
取り留めもなく申し訳ありません。

中田:‖さん
ご苦労お察して余りあります。パワハラを受けている最中は行動に移す気力もないというのは本当にその通りで、私も最初の会社を辞めることができたのは皮肉にもマトモな上司の下に異動させてもらって精神を回復できてからでした(かわいそうにその上司の下にはそういうパワハラ被害者がたくさん送り込まれて私と同じように他社に旅立っていくので、「俺が辞めさせてるみたいじゃないか」と愚痴をこぼしていました。でも人望があるので部下たちが辞めた後もいまだにその上司の掛け声で”同窓会”が開かれます)。
とはいえ、「メンタルが崩壊していないのに職場の窓口に相談するのは抵抗がある」という判断は既に間違っていて、メンタルが崩壊したらますます闘えなくなるどころか逃げることも難しくなります。「どの程度のデータが貯まればよいのか」という判断軸も間違っていて、データの量と質が問題になるのは本気で上司や会社を刺しに行く時の話であって、質問者さんのように「とりあえず今の状況から解放されればよい」というもっと手前の目標のためにはまったく問題になりません。記録をつけなければいけないほどの強いストレスを受けている、ということだけ第三者(と会社)に伝われば十分です。
質問者さんの会社がどの程度の規模なのかわかりませんが、一定の規模ならばまずは社内異動を模索すべきです。大手でなくとも、上司が変わるだけで働きやすさは天地の差だったりしますから、いま記録されている内容は異動のしやすさを実現させるために使うというのが現実的でしょう。会社としてもそういう記録が外部の弁護士やSNSとかに漏らされるリスクを負うよりは社内で異動させたいという判断になるものです(ちなみに、最初から録音や記録の全てを出すのは辞めましょう。「あと100ファイルくらいあるのですが、代表的なサンプルをお見せします」という風にいくらでもネタはあることを示唆する方が良いです。実際にパワハラの回数は100回をくだらないでしょうし)。異動も嫌、あるいは異動先も合わなかったら円滑に辞めるためにその記録がお守りとして機能します。しばしば会社は辞める人に嫌がらせをしますが(退職に必要な書類をなかなか用意しなかったり有給休暇をすべて消化するのを拒んだり等々)、そういったことを防ぐのに有効です。
本当は会社の窓口に相談する際に転職先をバックアップとして用意できていると良いのですが、転職活動も相当な精神力を必要とするので今は難しいですよね。なのでとりあえず今の会社の制度をフルに使って休むことから始めるとよいでしょう。一定規模の会社なら傷病休暇を使えることがあり、既に毎月数万円もかけてカウンセリングに通っているのであればそれ自体が傷病休暇のエビデンスになり得ます。もし会社が認めなかったら「これを傷病休暇の根拠として認めない判断はどなたがされたのですか、その人の署名付きの文書でください」と言うと認められたりします。なお、カウンセリングだけでは各種保険が通りにくくなったり住宅ローンが組めなくなったりすることはないのでご安心ください。逆に会社側も、疾病の病名がついていないということを根拠に傷病休暇を認めないということはあり得ます。が、前述の通り別に疾病でなくとも会社側が認めれば何でもアリなので、あとは会社として「コイツに傷病休暇を与えるのと、与えずに暴走するリスクを会社が負うのとどっちが得か」という天秤をかけさせればよいのです。その判断をする人もただのサラリーマンですし、従業員に傷病休暇を与えても自分のポケットは一切痛まないので、「署名付きで文書をくれ」と言うと自分(と家族)を守るためにそういう判断になったりします。
最初のご質問の「どうやってメンタルをやりくりしていたか」という観点では、mixiに記録することによって友人知人から「やべぇ会社だww」と笑ってくれたり「大丈夫?」と心配されたりするきっかけとなり、自分の味方が多いような気がする体験を与えてくれたので、それが大きな心の支えになりました。何かと闘っている時に一番つらいのは信用していた人まで敵に回ること(あるいは味方になってくれないこと)です。パワハラの記録は、実は裁判なんかよりもまずは身近な人に「自分は本当にひどい目に遭ってるんだ」ということをわかってもらうために重要な記録なのです。
(なお、録音などの記録があると、場合によっては身近な人が「これってあなたにも改善できることがあるんじゃない?」「上司さんにも一理あるのでは?」などとアドバイスをくれることもあり得ます。どんな上司の下についても上手くいかない場合は本人に問題がある可能性を疑った方がよいでしょう。その判定のためにも録音や記録は重要なのです。第三者にとってはどちらに非があるのかわかりませんからね)
とはいえmixiというSNSに社内パワハラ情報を書き込んでいる時点で既に割と攻めていることは否めず、質問者さんにこの方法を勧めたいわけではありません。メッセージは「まずは自分のメンタルの確保が一番」「そのためには1人でいいから会社と関係ない場所に味方をつくって」です。質問者さんが心の安寧を取り戻せるようになることを願ってやみません。