職場の妊婦さん(先輩)が体調悪くても出勤してきます
シンプルに不安になるので家で休んでて欲しいのですが…
本人が頑張るからと言い張るので、無理しないでくださいとしか言えません
妊婦だからと閑職に追いやるのは勿論違法なのは分かっているので、誰も何も言えません
私も後輩ですし、先輩が大丈夫なら大丈夫なんだろうと思うのですが…
最近は若干強迫観念染みているように見えるので、強制的に休ませてあげたいです
本人の意思を無視してできるわけないのですが、何をどう言えば休んでくれるんでしょうか…
ちなみに妊婦の先輩が今のところ部門長で、実質の現場の長みたいな感じです
零細さんちゃん経営会社なので内部統制とか職務分掌とかは皆無ですし、社長はリゾート地に暮らしてて半年ごとの売上報告時以外は会社のことは我関せずみたいな感じです……利益さえ出してれば好きに休んでねって感じなので、本人が休みたがれば全然休める感じなんですが本人が必死そうで止められません
私自身は妊娠経験がないから分からないのですが、妊婦さんの言う大丈夫って本当に大丈夫なのでしょうか…中田さんも妊娠経験無いとは思いますが、何か先輩をうまく休ませる方法ってないでしょうか
でももし本当に大丈夫なら休む必要は確かにないんですが…初産らしいのですが育休も取らない予定らしく本当に大丈夫なのか他人事ながら不安です
万が一があった時に寝覚めが悪いというだけの利己的な理由なのですが、なんとかならないものかと思案しています
中田:‖さん
「先輩の妊婦さんに万が一があった時に寝覚めが悪いというだけの利己的な理由」というのは正確なご理解だと思います。基本的にその先輩がどのような判断を取ろうとご本人の中ではそれが合理的な判断になっているとみなすべきであり(過労や洗脳などで判断基準がおかしくなっていることは多々ありますが、少なくともそのおかしくなった基準では正しい判断をしているため)それは一義的には質問者さんが関知すべきことではないでしょう。
他方で、そんな先輩を間近で見ることで質問者さんご自身が辛い思いをされているのは事実ですので、主語を「私」にすることで先輩にものを言うことは至極正当です。例えば毎日目の前でリストカットをする先輩がいたとして、リストカット自体は本人がやりたいならやればいいのですが、それを毎日毎日見せられる周囲は気分が悪いわけですよ。なので「リストカットは”あなたの”体に悪いよ」という説得は余計なお世話である一方で、「あなたがリストカットをしているのを見るのは”私が”気分悪いからやめてください」と言うことは全く問題ありません。今回の事例でも同様に、「先輩を見ていると「私が」心配になって仕事が手につきません」というアプローチで伝えるのは一方です。多少エピソードをでっちあげて、「私の従姉はそうやって無理を圧して仕事をして流産してしまってそのあとは何年も不妊治療で苦しんでいるんです。先輩がそうなるという確信があるわけではありませんが、無理をしている先輩を見ていると毎日毎日従姉のことが思い出されて辛いんです。職場は他の人で何とかなりますから、私のために休んでもらえませんか」みたいな言い方をするのも一法です。あくまで「私の都合」を伝えているだけなので、「何こいつ勝手なこと言ってんの」とは思われるかもしれませんが「余計なお世話だから口を出さないで、私は大丈夫って言ってるでしょ」的な反論は出にくいでしょう。”質問者さんが”苦しい思いをしている点について反論の余地はないからです。
それで本当に休んでもらえるかまでは保証できませんが、少なくとも言うべきことは言ったという事実は、「万が一」が起こった時の寝覚めの悪さを軽減してくれるでしょう。寝覚めの悪さは質問者さんがいわば加害者的なポジションにいる錯覚から発生しているのであって、それを「私は辛いって言ったのに聞き入れてくれなかった」といういわば被害者ポジションに移行することができれば質問者さんが先輩に抱く感情は異なるものになるからです。
何かに囚われて苦しんでいる人を救済できないならまず自分の身を守ることを第一に考えていただければと思います。