初めまして!いつもポスト拝見しています。
求人を見ていると、『何か熱中できるものが一つでもある人』みたいなことを書いている求人がありますが、面接で熱中できるものを語ってくださいと言われて、推し(ちなみに男性アイドルグループ)の話をしても良いものでしょうか?
たぶん永遠に熱く話すことができますし、話したいですし、布教したいです!!!!
トム・イシカワ(石川 智規)|WEBSTAFF, Inc.さん
#ポートフォリオ考
質問主さん、どうもこんにちは。ぬるっと始めておきながらぬるっと放置している間に質問が30個以上溜まっていてフゴフゴしていますが、「言ったからにはやらねばならぬ」と自分自身を過度に縛ることなく、マイペースで回答していきたいと思います。(自分にとても甘い)
色々と考え方はあるかと思いますが、私としては「どうぞ語って下さい」という感じです。例え、その熱中の対象が件の男性アイドルグループであったとしても、です。それは質問主さんの布教したいほど情熱を傾けるに値する何かであり、その体験によって湧き上がる熱情があり、それによって豊かになる時間や人生があり、その豊かさから迸るエネルギーが周りの誰かに何かの影響を与えていたり・・、そんな質問主さんと切っても切り離せないものでろうと推測できるからです。永遠に熱く話すそのプロセスには、質問主さんならではの視点や思考や世界の切り取り方があるんだろう、と私は思います。
ただし、ここで勘違いしてはいけないのが「何を語るか」について「何を語ってもいいんじゃない」と言っただけであって、「どう語るか」について「どう語ってもええよ」とは言っていません。Whatも重要ですが、それ以上に重要なのはHowの部分です。仕事柄、色んな面接に同席してたりしますが、大体のところ「何を語るか」よりも「どう語るか」を誤り、自らの言葉で自らを奈落の底に誘っているケースをよく見ます。そういう地獄への道先案内人のような方の特徴は「言葉を自分勝手に解釈し、相手の意図を考えぬままただただ喋り散らす」に尽きます。面接中に言われた「熱中できるものを語ってください」を「時間は無限にあり、あなたの熱中できるものを、あなたの目線で、あなたしか理解できない言葉と文脈で、私たちの未来をまったく考えずに、存分に語ってくださって結構です」と受け止めて語ってたりします。そうなると待っているのは相手を巻き込んだ地獄絵図でしかないので(でもだいたいこの場合、自分が地獄にいることを気付いていない)、以下に注意しながら語れるといいんじゃないかなと思います。
①質問の意図を考えよう。
一番大事なのは、面接者はなぜあなたに「熱中出来るものを語ってほしい」と言ったのかです。面接者が求職者から語られた熱中体験を聞きどう解釈したいと思っているかについて考えてみましょう。要するに、没頭体験からあなた自身の特性を見出し、自社で活躍するコンピテンシーやマインドセットがあるかどうかを関連付けたいだけなのです。よって、大事なのは、ただ熱中しているソレについて永遠と自分語りをするだけではなく、そこから自分自身をどう客観的に捉えているか、どう特性を抽出し未来に役立てるか、さらには面接者および当該企業との明るい未来に紐づけるか、まで語れるといいんだと思います。
②どのくらい語っていい場なのかを考えよう。
聞かれたタイミングや聞かれ方、相手の人数や職位、今その場の空気の温まり方や相手との関係性・・・、などなど。面接という場にはとてつもなく多くの変動要因が存在します。AといわれればBを答えればいい、がまかり通らず、その場のあらゆる要素によって微妙にチューニングしていく必要があります。例えば、最終面接で社長と役員数名とちょっと若い人事のあんちゃんがいるとします。最終面接で、もうだいたい聞き終わったよな、ウンウンこの子はいい感じの子だよね、という和やかな最終盤の雰囲気で、社長の次の予定が迫っていてやや時間を気にしているそぶりがある中で、あろうことかそのちょっと若い人事のあんちゃんが興味本位で「あ、聞き忘れたんですけど、なんか熱中してることってあったりします?」と聞いたタイミングで「待ってました!!!」とばかりに相手のことを一切無視し、推しの男性アイドルグループ BE:FIRST についてそのオーディションの様子から今に至るまでを語るばk・・、方なんているでしょうか、いや、いないはずです。もしいたとしたらその方は確実に地獄の道先案内人です。まあ、ということで、今どれくらい語っていい場なのか、を察して語りましょうということです。もし上記の状況であんちゃんにそう聞かれてしまったのなら「ぜひ語らせていただきたい男性アイドルグループの話があるのですが、これまで代表者様はじめ皆さまのお時間をだいぶいただいてしまいましたし、次のご予定もあると思いますので・・・。」とか大人な対応をしつつそれでもあんちゃんが目を輝かせて聞きたがっているのであれば「私の趣味の話になりますが、3分ほどいただいてしまってもよろしいものですか?」なんて前置きができると気が利くグッドな気がします。縁あって入社した時、もしかしたらそのあんちゃんはもういないかもしれませんね。
③ストーリーで語ろう。
④あくまでもあなたの推し。決して押し付けることはしないようにしよう。
⑤さすがに誰も知らない謎アイドルについて涎たらしながらグフグフ語るのはやめよう。
と他にも注意すべきことはあるんですが、これって一体だれのために、なんのために書いている文章なんだろう?と急に俯瞰した自分が現れ、あれ、もしかしてこれって、地獄の道先案内人になりかけてる・・・???と思い始めたので、この辺で終わりにしておきます。(ただ疲れてしまったごめんなさい)
さすがに#ポートフォリオ考というタイトルを見直す時期がきたんじゃないか、、、と思ってはいますが、気にせずマイペースで回答を続けていく所存です。3月末、忙しい時期をみんなで乗り越えましょう。ご質問いただき、ありがとうございました。